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白山遥拝・長瀧寺大雪

 北陸地方は大雪が続き、白山麓も大変な雪のようです。昨日(2018年2月13日)時点で越前の九頭竜で三m近い積雪、山を隔ててお隣の白山美濃馬場・郡上長滝でも百六十cm以上。毎月二回行じている、長瀧寺から越美国境尾根伝いの白山修験行場巡拝も、今日は不可能。天気はよいようなので、南方より白山を遥拝してから、長良川を遡って長瀧寺にお参りすることにしました。
 今年の長良川中流域は、気温は低いものの雪が少ないです。ニュースを見ていると、東京や九州の方が降ってるのでは、とさえ感じます。早朝、武芸川の寺尾ヶ原から汾陽寺山の鉄塔へ、長靴履いて登ってゆきました。夜中に雪が積もったようで、山道には薄い新雪。


鉄塔から北東に御嶽山遥拝。


北の白山は、雲に隠れていました。


7時前、東の天王山と権現山の間から朝日が昇ってきました。


天王山は泰澄大師が牛頭天王を祀った山、権現山は白山権現が祀られている山です。朝日に向かって牛頭天王本地・薬師如来と白山権現本地・十一面観音菩薩のご真言をお唱えしました。


 白山がお姿を現わすのを待ちましたが、雪雲の中のようで、なかなか現われません。一旦、西側の谷へと下り、紅葉ヶ滝の側の窟に正身端坐。


雪は岩や樹々に留まり、水は潺々と流れ下ってゆきます。留まる雪も流れる水も、元は本来同じです。坐するも行くも元は同じ、生も滅も元は同じ。

諸法空相 不生不滅 不垢不浄 不増不減

滝に向かって般若心経をお唱えしました。
 鉄塔に戻り、2月15日に涅槃に入られたお釈迦さまを偲んで読経していると、次第に白山を覆っていた雲が薄れ、9時頃、ようやく山頂・御前峰が確認できました!


大汝峰も時折見えているようですが、別山は雲がかかってハッキリしません。白山三所権現に向かって投地礼。「摩訶止観」に、

鄙極の罪人は、羞(はじ)なく耻(はじ)なくして畜生の法を習い、白浄第一の荘厳を棄捨す。・・・天はわが屏(かく)れたる罪を見る、この故に天に慚ず。人はわが顕れたる罪を知る、この故に人に慚ず。ここをもって無慚無愧の心を翻破す。

己れの愚行・悪行を、小便クサく糞ギタナいこの身と心を、人には隠せても、この白浄なるお山に隠すことはできません。白山を拝むこと、それは、白浄の機を受けることに他なりません。白山の雲は薄れましたが、手前の高賀山等の麓からモクモクと雲が沸いてきて、白山は再びお姿を隠されました。



或時は此の衆の為に 仏の寿は無量なりと説く 久しくあって乃(いま)し仏を見たてまつる者には 為に仏には値ひ難しと説く(「法華経」如来寿量品)

下山し、車で長良川上流へと向かいました。
 長良川を遡るにつれて次第に積雪が増え、郡上大和からは路面凍結。雪道にはだいぶ慣れたとはいえ、氷がブ厚くなるにつれ、肩や腕にも力が入ってきます。阿弥陀仏の名号を唱えつつ、余計な力を抜いて安全運転。お昼前に長瀧寺に着くと、参道は一m以上の雪に埋もれていました。


境内に足を踏み入れると、たちまち腰まで埋まります。


なんとか拝殿まで、と、深い処では胸まで埋まってラッセルし、拝殿に上がることができました。白山三所権現に参拝し、さらに西の大講堂、その手前に聳える豪潮律師の宝篋印塔を遥拝。


大講堂まで行くのは、無理です。大講堂の方を向いて宝篋印陀羅尼と舎利礼文、念仏をお唱えし、2月15日に涅槃に入られたお釈迦さまと、亡き祖母を偲びました。
 参拝後、白山文化博物館の特別展「白山中宮長瀧寺を支えた僧坊」を拝観。かつて、仏教(天台宗)・修験道・神道が共存していた白山中宮長瀧寺一山の、一年の活動内容などが紹介されており、興味深い内容でした。一通り観終わって最後に拝んだのが、山越来迎阿弥陀如来の坐像。峰々の間からお顔を現わすそのお姿に、長瀧寺裏の古の行者の尾根(鳩居峯)から遥拝する白山、御前峰(本地・十一面観音菩薩)と別山(本地・聖観音菩薩)の間に大汝峰(本地・阿弥陀如来)が頭を出す白山のお姿が想われ、思わず念仏をお称えし床に投地礼しました。

弥陀の白毫一たび照らさば、煩悩の黒業悉く除かれん。(藤原敦光「白山上人縁記」、西因上人の願文)

その光は、決して柔和な光などではないでしょう。私のような極重悪人の悪行愚行が止まるほどの、強く澄み切った霊光、白浄第一の大光明でありましょう。

南無白山妙理大権現
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松樸裏

Author:松樸裏
自由と孤独を愛するアウトサイダーと、万物の母たる大自然との一対一の対話
2006~奥美濃の藪山を登り始める
2009~白山三禅定道を毎年登拝
2016~19白山美濃馬場の古の山伏の行場「白山鳩居峯」のうち五宿を毎月巡拝、以後随時巡拝