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白山越前禅定道~釈迦岳登拝・下

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(承前)
十三時すぎ東に見上げた白い大汝峰と御前峰 御宝庫(おたからぐら)がよく見える
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南には湯の谷川とこれから縦走してゆく釈迦岳 彼方には別山と三ノ峰望む
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足元に紫色の菊一輪 ノコンギクのようだがよく分からぬ
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鞍部より釈迦岳と別山見上げ 水場で汗流し喉を潤す
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東に白山頂部を見上げつつ 釈迦岳の山道を登っていった
山頂西の池の彼方に望む 赤兎山・大長山・経ヶ岳そして法恩寺山
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笹藪の中を急登し 十四時に白山釈迦岳登頂
オオシラビソの実越しに遥拝す 御前峰・大汝峰・七倉山・四塚山
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大汝峰は十三~六万年前に火の御子峰辺りにあった 古白山火山の残りであり
御前峰は紀元前三千四百~二千九百年頃 縄文時代中期に東に大崩壊した新白山火山の残り(日本活火山総覧(第4版))
火山活動と浸食・風化によって 形作られたのだこの美しい山が
御前峰・大汝峰・別山の三所権現と共に この麗しき山を創ったものを拝んだ
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御前峰が飛騨側に大崩壊した後 紀元前二百年頃に剣ヶ峰溶岩ドームができた
麓に千蛇ヶ池火口のある御宝庫も あるいは溶岩ドームなのではないか?
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白山は万治二年(1659)以来噴火していないが 昭和十年(1935)に千蛇ヶ池下流の千才谷で地鳴りと噴気があった
縄文時代前期の人々は今より大きな成層火山を見上げ 弥生時代中期まで剣ヶ峰は存在しなかった
五千年後の人々も今とは異なる 姿の白山を拝むことだろう
釈迦岳から山道を下ってゆき 指尾山(さしおやま)~小原峠(おはらとうげ)~法恩寺山と続く越前禅定道望む
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南の越前禅定道の尾根の奥にチブリ尾根 さらに奥に別山~三ノ峰へと続く美濃禅定道
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紅葉黄葉の中を下っていって 十五時半すぎに出た指尾山北麓の林道
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六年前の崖崩れの現場を通り 十六時に白峰神社に参拝した
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越前禅定道に合流して下る市ノ瀬へ 途中に山田屋旅館跡の標柱ができていた
温泉旅館だったが昭和九年(1934)七月 大雨と雪融け水による土石流で埋まったそうだ
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手取川の吊り橋から西日を拝み 十六時半に市ノ瀬登山口に戻った
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白峰で堅豆腐を買ってから 帰った奥美濃の山の庵に
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白山麓の名物・堅豆腐は 箸では切れぬほど堅くずっしり
食べごたえのあるおいしい豆腐 翌日山の庵の階段をトントンと
誰かが登ってくるこの足音は 久々の君の訪れだカモシカの!
見ればまだ角が生えたばかりの カモシカの仔がいた其処に
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カモシカの仔は警戒心が薄い オーイと呼びかけても逃げも見向きもしない
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餌を探すというよりは 母ちゃんどこだ?と探しているよう
まだ頼りない足取りで キョロキョロ道を下ってゆく
庭のアキノキリンソウ盛りをすぎたが ノコンギク咲きテンナンショウの実が成っている
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最近庭の草刈らずともカモシカがほどよく刈ってるよう 毒のあるこの実はさすがに鳥も獣も喰わぬ
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庵の裏から遥拝する白山 御前峰と剣ヶ峰
あなたの麓で生かされているわれらを 生きとし生けるものを見守りたまえ
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松尾如秋

Author:松尾如秋
自由と孤独を愛するアウトサイダーと、森羅万象を統べているものとの一対一の対話
白山と、白山に育まれているすべてのものへの讃歌
2006~奥美濃の藪山を登り始める
2009~白山三禅定道を毎年登拝
2016~19白山美濃馬場の古の山伏の行場「白山鳩居峯」のうち五宿を毎月巡拝、以後随時巡拝