山の真夏の雷雨の夜
- 2023/08/13
- 23:56
盆の入り
山の庵に来てみれば
うだる暑さの下界より
十℃も低く心地よい
日差しも風も穏やかで
いつもながらの静けさだ
だけど次第に雲湧いて
夕立と雷の音
激しい雨に稲光り
庵が揺れる轟音に
これはやばいとブレーカー
切って雷鳴遠のくの待つ
雷の
音がようやく離れると
再び入れたブレーカー
だが通じない停電だ
切ってよかったブレーカー
頭にヘッドランプ点け
今夜はまるで避難小屋
水とプロパンガスあるが
風呂の給湯使えない
シャワーの水で行水し
ロフトに上がりランタンに
火を点け盆のお参りをした
稲妻に
パッと照らさる庭の樹々
亡き妻と子とご先祖に
そして聖なる火に祈る
現代人は電力に
あまりに依存してないか?
テレビ・エアコン・洗濯機
スマホ・AI(エーアイ)・冷蔵庫
これだけ依存していれば
停電は大弱点だ
敵に狙わる発電所
さらに車も電気依存カー
現代の
人類たちは電力に
よって栄えて滅ぶのか
縄文人は竪穴で
今より暑い温暖化
エアコンなしで乗り切った
彼らは自然環境の
変化に抗うことなく
柔軟に適応しつつ
繁栄したのだ一万年
海進すれば高台へ
海退すれば新たな陸へ
電気なく
星もない漆黒の夜
これぞ本当の夜の暗さ
森の中からホウホウと
フクロウの声鳴り響く
現代人が忘れてる
見えない世界幽世(かくりよ)を
先人たちは知っていた
時に停電することも
人類のため必要だ
外なる光だけでなく
内に光を見出だすために
漆黒の夜に身を置き眺むれば
幽かに見ゆる太古の人が
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