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笥笠中宮~白山加賀禅定道登拝2

 (5月9日)17時、御前峰登頂。


白山妙理大権現(本地・十一面観音さま)に観音経を読誦し、白山有縁の一切衆生の七難即滅七福即生と白山仏法興隆をお祈りすると、上空が晴れてきて、雲にご来迎のお姿(ブロッケン現象)が現われました。


御前峰でご来迎を拝むのは、三年前の秋、真昼に拝んで以来です。

「一切の衆生は皆仏性有り」
「汝は是れ当に成るべき仏、我れは是れ已に成りし仏」(「梵網経」)

凍てつく風に手袋も眼鏡も凍ったまま岩上に立ち、誰にも本来具わっている仏心に掌を合わせました。


雲間に時折、剣ヶ峰もお姿を現わしました。


大汝峰へと戻り、白山会避難小屋の雪と氷をかきました。
 翌5月10日、朝5時出発。夜中から雪が降っており、今日も視界なし。


大汝社に参拝して下山、北側へ下ってゆく為、正面から北風に乗った雪のつぶてが顔に当たって痛いです。


手袋は夜の間にカチンコチンに凍って使えず。ポケット内のカイロで手を温めました。雪上のハイマツ帯に沿って下ると谷へ下ってしまいますが、正しい山道はハイマツ帯の中を通っており、方位磁針と地形図を見ながら軌道修正。


6時半に御手水鉢に下り、七倉山へと登ってゆきました。


風向きは西風になってきました。
 七倉山を下ると、うっすらと四塚山が見えました。


振り返ると、七倉山の上に薄日。


昨晩からの新雪が積もっているものの、処々に昨日の自分の足跡が残っています。8時に油池着、池の水はシャーベット状です。


雪は止みません。天池へと登ってゆき、9時前に天池室着。


毎年、春の加賀禅定道登拝時は百四丈滝の氷の滝壺を拝んでいますが、今回は雪と霧で全く見えません。雪庇も縁がよく見えず、縁より手前に深さ四mはありそうな亀裂も見え、危険。


昔、この時期に三方崩山・奥三方岳から大汝峰へ縦走中、亀裂の表面を覆う新雪を踏み抜いて二m以上落ちた時の恐怖を思い出します。耳を澄ますと、下の方から百四丈滝の音が幽かに聞こえました。
 10時前に美女坂ノ頭着、急な坂を下ってゆきました。


新雪で足が滑りやすく、疲れもあるので慎重に下ってゆきました。


坂を下ると、雪を被ったショウジョウバカマやカタクリが迎えてくれました。


10時半、奥長倉避難小屋着。


起伏のある尾根を雪化粧のカタクリやシャクナゲ拝みつつ行道。


雪は止んできました。しかり場を経て正午に檜新宮参拝。


読経していると、再び雪が降ってきました。
 檜新宮から下は新雪はほとんどありませんが、山道は処々残雪に覆われており、道が分かりにくいです。ハライ谷登山口へは、檜新宮から北へ下ってきた尾根が北北西へ下っており、何年か前、まっすぐ北へ谷を下ったことがあります。三年前には、檜新宮から御仏供水へ降り、ハライ谷の残雪を下りました。今回は山道を下るつもりでしたが、正しい尾根より手前で北北西に下ってしまったようで、山道を見失いました。谷の残雪を下ってゆけばハライ谷に合流するはずなので、谷を降下。


下ってゆくと雪は融け、清流と共に急斜面を下ってゆきました。


 13時半、ハライ谷に合流。


これで一安心、と思ったところ、谷の両岸のあちこちに大量の倒木・・・


雪崩かとも思いましたが、一箇所ではなく、到る処に倒木があります。今冬の豪雪で折れて雪に埋もれていた樹々が、雪融けで現われたのでしょう。


倒木を乗り越えながら谷沿いに下り、14時に県道に出ました。
 一里野から中宮へと行道。


尾添の下山仏社にて白山権現の量り知れないお導きに感謝。


葛籠の渡しを渡って中宮へと登ってゆき、雲に覆われた山上を遥拝しました。


15時すぎに笥笠中宮着、般若心経と念仏をお唱えし、白山有縁の生きとし生けるものの現世安穏後生極楽を、白山三所権現および王子眷属にお祈りしました。



「此ノ会結縁ノ輩、此ノ地促膝ノ人、今生ニハ鎮(トコシ)ヘニ我ガ山ノ加護ヲ蒙リ、当来ニハ必ズ彼岸ノ覚位ヲ證セン。」(藤原敦光「白山上人縁記」、西因上人願文より)
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松樸裏

Author:松樸裏
自由と孤独を愛するアウトサイダーと、万物の母たる大自然との一対一の対話
2006~奥美濃の藪山を登り始める
2009~白山三禅定道を毎年登拝
2016~19白山美濃馬場の古の山伏の行場「白山鳩居峯」のうち五宿を毎月巡拝、以後随時巡拝