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権現山より白山遥拝

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 緊急事態に不要不急の外出を控えていると、自ずと外出費は浮く。しかし、モロ松は今月の電気代請求書を見て目ン玉が飛び出そうになった。たしかに、真冬に家に居る時間が増えれば暖房代は馬鹿にならぬ。
 2021年1月末日、雲は多いが天気は回復傾向。モロ松は暖房を切り、昼前に寺尾ヶ原へとマイカーを走らせた。一昨日の雪がまだ積もっており、手ブラに長靴姿で雪道を東へ歩いていった。積雪は深い処で二十センチ弱。
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谷を渡って鉄塔巡視路を登ってゆく。
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雪は降っていないが、樹の枝から落ちてくる雪と水。急峻な尾根から山腹をトラバースし、谷を見上げて谷神を拝む。
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「谷の神は死ぬことがない、
これを幽玄なる母性という。
幽玄なる母性の門、
これを天地の根という。
なんと連綿たることだろう!
ずっとあり続けながら、そのはたらきは尽きることがない。」
(「老子」第六章、パンデミック訳)

 三十分ほどで中腹の鉄塔着。北西に汾陽寺山、西にうっすらと伊吹山。
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北には高賀の山並と白い滝波山、蕪山。白山はまだ雪雲の中だ。
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南に権現山頂を見上げ、さらに登ってゆく。
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正午、山頂の白山権現社に参拝。
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白山妙理大権現の御前で勤行を修し、初詣。白山妙理大権現とは十一面観音菩薩であり、日本の国土と神々の父母であるイザナギノミコト・イザナミノミコト。
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 山頂から東の鉄塔へ。モロ松の白山遥拝所の一つだ。鉄塔下に着いてみると、北西の汾陽寺山越しに白い能郷白山。
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そして北を望めば、ちょうど雲から月のように白い白山三所権現が現われたところだった!
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向かって左に別山(本地・聖観音菩薩)、右に山頂・御前峰(本地・十一面観音菩薩)、中央奥に大汝峰(本地・阿弥陀如来)。南から拝む白山三所権現は、阿弥陀三尊。九百年前に白山三所権現を阿弥陀三尊と拝んだ西因上人の願文をモロ松お唱えし、鉄塔下に北面して坐した。
 晴れてはいるが気温は低く、手がかじかむ。白山は雲に見え隠れしていたが、一時間後には雲も薄れ輝きを増してきた。
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「嗟乎(ああ)、十悪五逆ハ風前ノ塵、妄想顛倒ハ空中ノ花。弥陀ノ白毫一タビ照ラサバ、煩悩ノ黒業悉ク除カレン。然レバ則チ誰カ観音ノ金台ニ登ラザランヤ、詎(なん)ゾ安養ノ宝池に詣デザランヤ。」
(藤原敦光「白山上人縁記」、西因上人願文、原漢文)

阿弥陀さまも観音さまも、極楽浄土にいながらにして、ありとあらゆる処にお姿を現わされるお方。白山との対話とは、阿弥陀さま・観音さまとの対話に他ならない。白山順禮とは、極楽浄土への、安楽国への、ランド・オブ・ハピネスへの順禮に他ならない。

「若シ白山ノ名ヲ聞ク善悪諸衆生、生死ニ流転セバ、我レ即チ成仏セジ。若シ此ノ善ニ結縁スル遠近諸衆生、極楽ニ坐セズンバ、我レ即チ往生セジ。」
(「白山上人縁記」西因上人願文、原漢文)

モロ松は白山三所権現に向かって念仏をお称えし、白山有縁の生きとし生けるものの現当二世安楽をお祈りした。
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 来た道を戻って下山。中腹の鉄塔から北東に拝んだ御嶽山。
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北には仲よく頭を覗かせた白山三所権現=阿弥陀三尊。
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巡視路を下り、途中から巡視路を外れて谷へと降下。
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谷沿いの雪藪を漕ぎ、モロ松は寺尾ヶ原に戻った。
 二月になってもまだまだ延長されそうな、緊急事態宣言。宣言の有無よりも、病床の逼迫が続いている間は当面、遠出しての雪山・藪山徘徊は遠慮せねば、とモロ松思う。疫病退散を祈るだけでは、飛沫が飛び散るのみ。重症化のおそれのある人たちや医療の現場の人たちに思いを致し、白山と対話しつつ、朝四暮三でなく朝三暮四で、モロ松今年も順禮を続けてゆくだろう。

「仏心とは、大慈悲これなり。」(「観無量寿経」)

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松樸裏

Author:松樸裏
自由と孤独を愛するアウトサイダーと、万物の母たる大自然との一対一の対話
2006~奥美濃の藪山を登り始める
2009~白山三禅定道を毎年登拝
2016~19白山美濃馬場の古の山伏の行場「白山鳩居峯」のうち五宿を毎月巡拝、以後随時巡拝