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パンデミック訳「老子」2 今は守る時

 老子爺さんこう述べた。

「出生あれば入死あり。
長生きする人約三割、
夭折する人約三割。
生を楽しむことに執らわれ、
動き回って死地にゆく人また三割。
危険でも、自分の楽しみ自粛できぬのだ。
よく養生をする者は、
山ではサイやトラに遇わず、
戦(いくさ)じゃ殺傷されぬという。
サイは角突く処なく、
トラは爪置く処なく、
刃(やいば)は切り込む処もない。
なぜかといえば、危険な死地に入らぬからだ。」
(「老子」第五十章)

新型コロナウイルスの感染が全土に広まっているのに、自分の生活圏外にのこのこと動き回ってゆく老若男女は、まさに死地に赴く人たちだ。侵略者COVID-19の戦略にうまく利用されるのは、自分の楽しみやめられない止まらない、こういう老若男女だろう。

「普段どおりに敢えてやる勇気は人を殺し、
自粛する勇気は人を活かす。
人を利し人を害する、二つの勇気。
天のジャッジは計り知れない。
天の道というものは、争わずに勝ち、言わずに応(こた)え、
招かれずとも自(おの)ずからに来、
寛大でしかもよく謀る。
天のネットは広大無辺、網目粗いが誰も逃さぬ。」
(「老子」第七十三章)

新型コロナウイルスの侵略に打ち勝つためには、敢えてやらない勇気が必要だ。人もウイルスも、天の網から逃れることはできない。

「よい武将は勇猛でなく、
よい戦士は怒らない。
よく敵に勝つ者は正面から当たらず、
よく人を使う者は腰が低い。
これを不争といい、用人といい、配天という、
古来変わらぬ理(ことわり)だ。」
(「老子」第六十八章)

新型コロナウイルスとの戦いは、今のところ正面から当たっても勝ち目はない。有効な薬やワクチンが開発されるまでは、とにかく奴らの拡散戦略にはまらず、人から人に移さないことだ。

「兵法の語に、「敢えて攻めずに守り、敢えて一寸進まず一尺退く」とある。
これを、侵さぬ軍陣を布き、
激さぬ腕を挙げ、
傷つけぬ武器をとるという、
さすれば敵対するものも無くなるだろう。
災いは敵をあなどるより大なるはなく、
敵をあなどればわが宝をほぼ失うことになる。
だから兵力が同じくらいならば、
戦(いくさ)を哀しむ者こそが勝つのだ。」
(「老子」第六十九章)

今は攻めずに守り、無闇に動かず、感染の拡大が収まるのを待つ時だ。すでに多くの命が失われ、まだしばらくは続くだろう・・・。全人類が哀しんでいる。長くつらい戦い、見えない敵との戦いだ。だがやがて、奴らは私たち人類のしぶとさに気づくだろう。侵略者たちが敗走し、駆逐される日が来るだろう。天の網は、奴らをも逃しはしないのだ。
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松樸裏

Author:松樸裏
自由と孤独を愛するアウトサイダーと、万物の母たる大自然との一対一の対話
2006~奥美濃の藪山を登り始める
2009~白山三禅定道を毎年登拝
2016~19白山美濃馬場の古の山伏の行場「白山鳩居峯」のうち五宿を毎月巡拝、以後随時巡拝