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巨大カメムシ

 10月に入っても続く、30℃前後の気温。10月6日夕、長良川沿いの私のねぐらから外を眺めると、網戸に巨大なカメムシが・・・。
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十円玉とほぼ同じ大きさ。十円玉の直径は23.5ミリです。全身に斑のある見たことのない巨大カメムシ、調べてみると、キマダラカメムシでした。
 東南アジア、台湾、中国などに棲息するカメムシですが、1775~76年(安永4~5)にオランダ・東インド会社の外科医として長崎の出島に滞在したスウェーデンの医学者・博物学者のカール・ツンベルク(Carl Thunberg)に採集され、帰国後、1783年に新種として記載されています。二十世紀半ばまでは長崎をねぐらとしていた彼らは、その後九州北部に分布を広げ、二十一世紀に入ると本州に進出、今では愛知県や東京都にもたくさんいるようです。植樹が分布拡大の一因のようですが、気候の温暖化が彼らの定着を促進しているのも事実でしょう。岐阜には愛知から侵入してきたのでしょうか。自然の変化に鈍感な人間には、数字を見て頭で理解してからでないとその動きが分からないようです。野生の動植物たちは、自然の動きに敏感です。長崎ゆかりの巨大帰化カメムシは、温暖化の波を目に見える形で実感させてくれます。
 先月(2019年9月)、ツンベルクと同じ名字のスウェーデンの16歳の少女、グレタ・トゥーンベリさん(Greta Thunberg)がアメリカへヨットで渡り、国連の気候行動サミットで「怒り」の演説をしました。彼女の「怒り」は、百年後の人類の怒りを先取りしているのかもしれません。彼女は口は達者ではないかもしれませんが、口がうまくて何の行動も起こさない人よりずっと好ましい。環境のために飛行機に乗らない、というこだわりも、見上げたものです。そういえば、今年3月にロックの殿堂入りしたイギリスのロックバンド、ロキシー・ミュージックの元メンバーでアンビエント・ミュージックの大家でもあるブライアン・イーノは、環境のために一年間飛行機に乗らないことを誓っていたため、式典には参加しませんでした。飛行機や船舶から排出される大気汚染ガスに、我々日本人はまだまだ鈍感なようです。
 私の親は昔から車の免許を持ってませんが、高齢になっても車が手放せない人々の事故をしょっちゅう耳にするにつけ、親を誇りに思うようになりました。私のねぐらには冷蔵庫も電子レンジもありません。不便なようですがさほどでもなく、停電になってもさほど困りません。私はまだ車は手放せませんが、高齢殺人ドライバーになるよりも、免許を捨てて無為自然の環境じじぃになる方がマシだと思っています。人間の身体も世界の経済も、「途絶えることのない成長」なぞあり得ません。何をしたらよいのか?その気になれば、できることはいくらでもあるでしょう。「変化も訪れ始めています」。キマダラカメムシも、訪れ始めています。そこに。
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Haxanjunrei

松樸裏

Author:松樸裏
自由と孤独を愛するアウトサイダーと、万物の母たる大自然との一対一の対話
2006~奥美濃の藪山を登り始める
2009~白山三禅定道を毎年登拝
2016~19白山美濃馬場の古の山伏の行場「白山鳩居峯」のうち五宿を毎月巡拝、以後随時巡拝