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小原~白山越前禅定道登拝





 6月30日朝、勝山の平泉寺に参拝し、小原(おはら)の登山口に7時着。現在の越前禅定道は、石川県市ノ瀬が登山口になっていますが、それでは石徹白からの美濃禅定道・ハライ谷からの加賀禅定道に比べて短かすぎ、小原から登拝するのが、現代の越前禅定道として適していると思います。如何でしょう。
 小原峠を越え、川上御前、西俣谷へと下る道は、藪漕ぎを覚悟していましたが、藪は全くなく、有り難いことです。ギンリョウソウがあちこちに立っています。川上御前に参拝、感謝。西俣谷、三ツ谷沿いの未舗装の林道を歩き、9時40分に市ノ瀬に着きました。曇り空のため、喉も渇きません。禅定道を登って15時に山頂御前峰着。雲が流れては去りますが、空は明るいです。
 先日は横着をして、北側から藪漕ぎで窟を目指し、しくじりましたが、今日は素直に雪渓を渡り、転法輪窟参拝。一歩一歩足場を作りながら雪渓を渡り、「彼岸」へ。お地蔵さまの前に長跪合掌して観音経を読誦し、白山御前峰の本地・十一面観音菩薩を供養しました。観音経の最後には地蔵(持地)菩薩も出てくるので、最後まで大きな声でお唱えしました。振り向くと、雲の切れ間に奥三方岳が見えます。
 18時、殿ヶ池まで下り、一泊。釈迦岳に夕日が沈みます(写真)。白山の避難小屋は、中央の土間を囲むように、壁沿いに板間のある造りの所が多く、何故か、坐禅堂と似た造りです。面壁打坐するのにちょうど良いです。山を歩き山に祈るだけではなく、山の中でじっくりと正身端坐する時間は、とても貴重です。
 翌朝4時より坐禅。5時すぎ出発、禅定道を下ります。雨が次第に降り出し、7時15分、指尾に着くと本降りに。指尾から上はハクサンシャクナゲがあちこちに咲いていましたが、指尾から下には現れず、ギンリョウソウが次々と現れます。まるで、指尾から上は天界、下は下界でもあるかのようです。その姿から、ギンリョウソウは九頭竜を、ハクサンシャクナゲは十一面観音菩薩を思わせ、指尾を境に両者が入れ替わる様は、両者が姿は異なっても、実は一つのものの現れであることを示すかのようです。ギンリョウソウとハクサンシャクナゲを通じてぶっ続きのもの、九頭竜王と十一面観音菩薩を通じてぶっ続きのもの、煩悩と菩提・娑婆と浄土を通じてぶっ続きのもの。銀竜草と白山石楠花に、あらゆる対立を超える妙理妙法の、美しい比喩を観ました。
 8時半、市ノ瀬着。雨は強いものの、明るい空模様。カッパを着て三ツ谷、西俣谷の林道を進んでゆくと、堰の上に熊の親子がいました。私の鈴の音に気付いたのか、川を上流へと去ってゆきます。イワナでも採っていたのでしょうか。出くわさないよう、笛を鳴らしつつ歩きました。
 雨は次第に止み、11時前、小原峠着。赤兎山頂に寄り道しましたが、曇り空で展望なし。12時半過ぎに登山口に着きました。
 時間的に、石徹白からやハライ谷からとほぼ同じくらいの登拝路。自然との共生を図りながら残してゆきたい、信仰の道です。
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松樸裏

Author:松樸裏
自由と孤独を愛するアウトサイダーと、万物の母たる大自然との一対一の対話
2006~奥美濃の藪山を登り始める
2009~白山三禅定道を毎年登拝
2016~19白山美濃馬場の古の山伏の行場「白山鳩居峯」のうち五宿を毎月巡拝、以後随時巡拝