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夜叉ヶ池




 昨日朝5時前、池ノ又谷の登山口を発ち、夜叉ヶ池・三周ヶ岳・三国岳へ。1時間ちょっとで夜叉ヶ池に着き、夜叉龍神社奥宮に参拝しました。池には龍は見えませんでしたが、イモリがたくさんいました。池を見下ろす山の斜面にはカナヘビもいました。井守も金蛇も、夜叉姫の眷属かもしれません。
 泉鏡花の「夜叉ヶ池」では、昔、白山を開山した泰澄大師が夜叉ヶ池の龍を調伏し、龍は、自分が悪心を起こさぬよう、日に三度、鐘を鳴らしてほしい、と頼んだことになっています。そして、夜叉ヶ池の姫は、白山千蛇ヶ池の公達(きんだち)と恋し合っていることになっています。
 白山頂部にある千蛇ヶ池(写真)は、夏でも雪の消えることのない池です。泰澄大師は、ここに蛇を千匹閉じ込めたと言われています。万が一、雪が融けても、池の上にそびえ立つ「御宝庫」が崩れ落ちるようになっているそうです。
 夜叉ヶ池から北へ、藪を掻き分け1時間ほど登ると、三周ヶ岳に着きました。途中、岩の上高く、オニユリが咲いていました。福井県側(西)の空は青いものの、岐阜県側(東)から雲が次々と沸いて来て展望は今一つ。
 夜叉ヶ池に戻り、今度は南へと登ります。三国岳への山道は藪の大海。汗ダクで泳ぎます。途中、踏み跡を何度か見失いましたが、尾根を外さずに進むと、踏み跡に再会しました。しかし、踏み跡から一歩外れると、そこはジャングルです。眼鏡が跳び、太いツルが脚に絡まり、アブがブンブンたかってきます。ヘトヘトになりつつも、気合いを入れて前に進みました。
 夜叉ヶ池から2時間かかって三国岳に着くと、空が晴れて、四方の山々が見渡せました。ここは、近江・越前・美濃の境であると同時に、両白山地と伊吹山地、即ち白山と伊吹山の接点でもあります。白山は見えませんでしたが、能郷白山は、三周ヶ岳の右側に頭を覗かせていました。1時間ほど展望を楽しみ、般若心経、白山権現・伊吹山宝号をお唱えしました。
 三国岳からの下りも、何度か踏み跡を見失い、登山口とは別の、大樽尾谷に下る尾根を藪漕ぎしかけました。方位磁石を見て気づき、来た藪を戻りました。夜叉ヶ池のすぐ南のピークへの登りでは、池と三周ヶ岳と能郷白山が同時に拝めました。
 2時間少しかかって夜叉ヶ池に戻り、下山。下山中、ふと、三周ヶ岳という名は、平安時代に伊吹山寺を開山された三修上人と関わりがあるのではないか、と思いました。伊吹山四ヶ寺の一つ、観音寺に残る古文書には、三修上人のことが「三周沙門」と書かれています。
 山腹を流れる渓の水で喉を潤し、15時登山口に。ボーダーランドの藪と水に、身も心も洗われました。
南無白山妙理大権現 南無夜叉龍大明神 南無伊吹山満山三寶
 
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松樸裏

Author:松樸裏
自由と孤独を愛するアウトサイダーと、万物の母たる大自然との一対一の対話
2006~奥美濃の藪山を登り始める
2009~白山三禅定道を毎年登拝
2016~19白山美濃馬場の古の山伏の行場「白山鳩居峯」のうち五宿を毎月巡拝、以後随時巡拝