FC2ブログ

記事一覧

白山加賀禅定道登拝





 9月8日朝5時半、ハライ谷を出発。檜新宮にて地蔵菩薩ご真言をお唱えし、しかり場から長倉山の尾根を進むと、アキノキリンソウが咲き、アサギマダラが秋風に舞っていました。剱岳、立山もよく見えます。上空には鱗雲。美女坂を登ると、穂高岳、槍ヶ岳から剱岳まで見渡せました。
 10時に天池(あまいけ)着。冷たい風が吹き、四塚山を背景に池はさざ波を立てていました。水はとても冷たかったです。天池の周辺は、ハクサンフウロ、ハクサントリカブト、ニッコウキスゲ、カライトソウなど、色々な花が咲いています。
 四塚山の頂部に出ると、御嶽山、乗鞍岳も姿を現わし、大汝峰も目前です。 
 13時、大汝峰登拝。山頂より少し北東の石囲いの辺りから、御前峰と大汝峰の間に別山を拝むことができます(写真)。これら白山三所権現の彼方には、美濃の高賀山や三尾山の山並みも見えました。白山三所権現を拝み、大汝神社にて念仏をお称えしました。
 その後、翠ヶ池の岸へと下り、般若心経と十一面観音菩薩ご真言をお唱えして、石の上に正身端坐。風の音と、水が岸に打ち寄せるやわらかな音のみの、明るい静けさ。透き通った池の水を観ていると、寒山の「水清澄澄瑩 徹底自然見 心中無一事 萬境不能転」という詩が心に浮かんできます。翠ヶ池は、白山の心ではないでしょうか。
 千蛇ヶ池、六地蔵を経て、15時すぎ、御前峰登拝。一旦、室堂に水汲みに下りて再び登り、16時半すぎ、転法輪窟参拝。雪渓は融け、イワギキョウが咲いていました。投地礼し、妙法蓮華経観世音菩薩普門品及び般若心経七巻読誦、十一面観世音菩薩ご真言を千遍念誦。
 御嶽山、乗鞍岳、穂高岳、槍ヶ岳、立山、剱岳と連なる山々の手前に三方崩山、その右には白山の影。日が沈むにつれ、白山の影は乗鞍岳の下の雲に映り、乗鞍岳の稜線と見事なほど相似した姿を現わしました(冒頭写真)。白山の影向を心に念じつつ坐しました。
 夜は満天の星空、山々の稜線もはっきりと見え、富山や高山の夜景や飛行機雲まで見えました。しかし、2時半には曇って何も見えなくなっていました。
 9日朝は雨。東向きの窟は北西の風から守られていましたが、6時頃山頂に出ると、西や北の斜面から吹き上げてくる冷たい突風と雨に、たちまち眼鏡が曇ってしまいました。携帯トイレをリュックにぶら下げて風雨の中を下山。眼鏡にワイパーが欲しいほどでしたが、天池からは風はおさまり、奥長倉で雨も止みました。13時すぎ無事下山。下山後、尾添の加宝神社、白山下山仏社と、佐良の佐羅早松神社に参拝し、無事に登拝できたことを感謝しました。
 加宝宮には虚空蔵菩薩が祀られていたとの記録があり、虚空蔵信仰は美濃の虚空蔵霊場、高賀山から白山美濃禅定道を経由して加賀まで伝えられたもののようです。
 一方、佐羅早松宮は白山加賀馬場における「白山七社」の一つですが、白山美濃馬場の前宮である美濃市の洲原神社のすぐ近くにも、佐羅早松神社が勧請されています。この宮の隣の寺には、十一面観音が祀られています。
 白山禅定道を介して、美濃の信仰と加賀の信仰が相互に伝わっていったのでありましょう。
 この信仰の道を登拝するということは、即ち白山に生かされているということであります。妙理に生かされているということであります。蝶や花や木や池と共に。星や雲や風や影と共に。
関連記事

コメント

コメントの投稿

非公開コメント

白山順禮写真館

Haxanjunrei

松樸裏

Author:松樸裏
自由と孤独を愛するアウトサイダーと、万物の母たる大自然との一対一の対話
2006~奥美濃の藪山を登り始める
2009~白山三禅定道を毎年登拝
2016~19白山美濃馬場の古の山伏の行場「白山鳩居峯」のうち五宿を毎月巡拝、以後随時巡拝