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白山の水



 二週間前の白山登拝の帰り、ここ数年カサカサに硬化して膨らんでいた、右手親指爪の付け根の皮膚がパカッと割れて出血し、以降、日に日に皮が剥がれて皮膚が蘇り、内部に入っていた黒いゴミのようなものも取れ、きれいな皮膚に戻ってしまいました。
 まさかこんなことがあるだろうか、と半信半疑で、二週間様子を見ていましたが、とうとう治ってしまいました。転法輪窟で法楽を奉修し、涼気の中で数珠を繰りつつ十一面観音菩薩のご真言を念誦したからか? 窟の上から絶えず滴る水のせいか?翠ヶ池に手を浸したからか?霧の中を、麓から吹き荒ぶ風雨にさらされて歩いたからか?原因はハッキリしませんが、いずれにしても、白山の清浄な水分によるものと考えざるを得ません。
 「十一面神呪心経」は、観音さまがお釈迦さまの前で十一面観音菩薩のご利益を説かれたお経で、白山を開山された泰澄大師も、後年、唐から帰朝した玄ボウからこのお経を授けられたといいます。現世利益という言葉は、身勝手な願い事をするイメージがあって私はあまり好きになれないのですが、観音さまが「十一面神呪心経」をお説きになられた理由は、「利益安楽一切有情」という、やむにやまれぬ大慈悲心の故であります。現世利益という方便を通じて、信仰の道がさらに深まってゆく、それが、仏・菩薩のお導きではないでしょうか。
 白山の水の功徳を実感し、白山や、白山から流れ出す清流への崇敬の念はさらに深まりました。硬直しがちな身体、感情、心、そして世界を潤す、澄水。それは観音さまの、そしてお釈迦さまの、大慈大悲の心そのものです。
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Haxanjunrei

松樸裏

Author:松樸裏
自由と孤独を愛するアウトサイダーと、万物の母たる大自然との一対一の対話
2006~奥美濃の藪山を登り始める
2009~白山三禅定道を毎年登拝
2016~19白山美濃馬場の古の山伏の行場「白山鳩居峯」のうち五宿を毎月巡拝、以後随時巡拝