FC2ブログ

記事一覧

初河谷遡上~カウハセ宿~中州宿巡拝2

(承前)
 (10月16日)さらに初河谷を遡上。大きなナメ滝を、藪につかまりつつ上へ。


正午すぎ、谷の分岐に出ました。


初河谷の本流は丸山を源流としているはずですが、今回は、丸山南東の鞍部辺りにあったと伝わる古の白山中宮長瀧寺の山伏の行場「鳩居峯」の「カウハセ宿(カウ橋宿)」に参拝して尾上郷に下りたく、どこかで支流の谷に入る必要があります。しかし、一つ間違えば午前中のようにとんでもない山上に登ってしまう恐れもあり、なだらかな方へと歩を進めてゆきました。前方(北方)に、丸山へと連なる尾根。


12時半すぎ、また滝が現われました。


段々になっていてよじ登れそうなので、清流を浴びつつ直登。まさに「登龍門」です。滝の上に出ると倒木あり藪あり。


谷は明らかに丸山へと上っており、谷から左岸の尾根に取りつき、灌木に笹の交じった藪中を北上。


13時半、南~南東に芦倉山から続く国境尾根を遥拝。


西~北西には丸山へと連なる尾根。初河山から続いている尾根です。



厳しい藪を漕ぎ、13時40分、国境尾根に出ました。
 白山中宮長瀧寺から神鳩までのこの尾根筋に、かつての長瀧寺の山伏の行場「白山鳩居峯」の「宿」が点在していたわけですが、芦倉山の北に続く1670mのヤセ尾根から国境尾根は一旦北西へ下り、鞍部から丸山へと上がっています。また、このヤセ尾根から北東と南東(尾上郷側)に「く」の字形に二つの尾根が派生し、北東1625m峰、南東1652m峰に続いています。国境尾根上から南東に見えるのが、左から順に北東1625m峰、南東1652m峰、そして1670mヤセ尾根。


後方に天狗山と大日ヶ岳。北西には、すぐ上に丸山の頂。


山頂近くまで登ってきてしまいましたが、丸山のこの辺りは樹、灌木、笹にツルも交じった厳しい藪。時間も押しており、1670mヤセ尾根との鞍部目指して下ってゆきました。
 三十分ほどで鞍部へ。


石徹白に伝わる「白山絵図」には、この辺りから「三十丁斗ひだがた」に「かうはせ宿」が描かれています。一丁(町)を109mとすると、この辺りから三キロ以上も飛騨(尾上郷)側に下ることになり、離れすぎと感じられますが、同じ絵図に「八丁斗ひだがた」と記されている、芦倉山南東鞍部の「中州宿」は、実際に見つかった宿跡が国境から約六十mであることを考えると、「かうはせ宿」も国境から二~三百mほどの処にあったのかもしれません。越前・飛騨国境尾根(石徹白はかつては越前国でした)から、飛騨側の尾上郷に入りました。
 鞍部から東へ少し下った後、南の1670mヤセ尾根の山腹を時計回りに右遶行道。谷を渡って北西に丸山を遥拝。


彼方には南白山。勤行を修し、カウハセ宿(カウ橋宿)本地・文殊菩薩を供養しました。北東1625m峰との鞍部から見上げた1670mヤセ尾根。


さらに谷を渡って15時に南東1652m峰に登ると、丸山の右に別山がお姿を現わしました!


別山本地・聖観音菩薩に観音経をお唱えし、白山三所権現王子眷属を供養しました。


この1652mピークから北側に流れる水は大シウド谷、南側に流れる水は小シウド谷となり、やがて尾上郷川に合流して庄川に注ぎ、日本海へと流れてゆきます。これから小シウド谷経由で日暮までには芦倉山南東麓の中州宿(中須宿)に参拝したいので、南西に芦倉山を拝みつつ急いで谷を下ってゆきました。


 下り始めて三十分弱で谷の本流に出、ジャブジャブと沢を南東に下ってゆきました。


16時すぎ、ロープのある小滝の岩場を降下。


滝の下の淵は、腰まで浸からないと渡れません。トリカブトの花が一輪だけ咲いていました。


16時半すぎ、中州宿方面からの流れとの出合着。


下流側には廃道の橋。


中州宿方面への谷を南側へ遡ること三十分、中州宿への登り口着。無事に日没前に中州宿に着けるぞ、と沢を勇んで登ってゆきました。
 中州宿は二つの谷の源流部に挟まれた処にあるのですが、途中に倒木があったので沢から藪を登ってゆきました。ところが、なかなか宿跡が現われません・・・。どうやら、沢から宿とは反対側の藪を登ってしまったよう。国境尾根まで登ってしまい、すでに薄暗くなってきました。鞍部より明らかに南側、鞍部への尾根上は笹藪が繁く、山腹の藪中を進んで17時半に中州宿参拝。


先週は芦倉山から下って参拝した中州宿本地・普賢菩薩の、慢心を挫くお導きとご加護に感謝しました。石徹白側に出て保川沿いの林道をヘッドランプ点け一心に降下。空には半月が昇り、彼方には野伏ヶ岳と小白山のシルエット。



山中では月がとても明るいもの、かつての白山鳩居峯の山伏たちも、月明かりに照らされて修行していたことでしょう(九州の求菩提山の峯入りでは、夜間に山中修行(山修験)が行われていたそうです(「豊州求菩提山修験文化攷))。入峯から十三時間以上の19時、無事に中居神社に戻りました。


関連記事

コメント

コメントの投稿

非公開コメント

白山順禮写真館

Haxanjunrei

松樸裏

Author:松樸裏
自由と孤独を愛するアウトサイダーと、万物の母たる大自然との一対一の対話
2006~奥美濃の藪山を登り始める
2009~白山三禅定道を毎年登拝
2016~19白山美濃馬場の古の山伏の行場「白山鳩居峯」のうち五宿を毎月巡拝、以後随時巡拝