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白山加賀禅定道登拝






 5月12日朝4時半、小雨降る中、尾添の白山下山佛社に参拝し、ハライ谷へと向かいました。県道岩間一里野線はまだ冬期閉鎖中。ゲート前に駐車して10分ほど歩き、ハライ谷登山口に5時に着きました。山道を彩るカタクリの花は、まだ朝の眠りの中。
 6時半すぎに檜新宮着、参拝。小雨で展望はよくありません。7時にしかり場に着くと、雨は雪となりました・・・念の為、アイゼンをつけて雪庇の上を進みました。
 8時40分、奥長倉避難小屋着。寒いです。周囲は一面の雪。1時間程して美女坂ノ頭に出ると、木々が凍っていました。視界不良。北東から横殴りの雪が容赦なく吹きつけてきます。
 10時半、天池の石積みが現れました。池も標識も雪の下です。天池の先で道が少し東を向く為、北東からの雪のつぶてが顔に当たって痛く、眼鏡がたちまち凍ってしまいました。ただでさえ視界が悪いのに、これでは一歩進のにも一苦労。顔を背けて、凍りついた木々を目印に雪庇上を歩みました(写真2)。
 2158m峰を縦走して油池に出、13時前、四塚山着。塚は厚い雪の下。展望は全くなく、北東風はさらに勢いを増してきました。七倉山を越えて御手水鉢に下ろうと思いましたが、行く先が見えない為、方位磁石と地形図のみが頼り。何度か尾根を行きつ戻りつした末、15時半にようやく御手水鉢に出ることができました。大汝峰まであと一息です。
 吹雪の中、16時45分にようやく大汝峰登頂。身体が冷え、予定以上に時間もかかってしまったので、白山会の避難小屋を使わせていただきました。幸い、扉の前に雪は積もっていませんでしたが、扉が凍って、なかなか開きませんでした。濡れた衣類を着替えてツェルト内で寝袋に入り、夕食もそこそこに休みました。
 翌13日は4時起床、坐して観音経をお唱えしました。濡れた靴がカチンコチンに凍り、濡れたベストや手袋も固まっています。扉の隙間から雪が吹き込んでいました。が、今朝は昨日とは打って変わって、素晴らしい天気です。
 5時前、小屋の扉から、剱岳・立山と槍・穂高の間に昇るご来光を拝むことができました(写真1)!前日、風雪の中を登ってきた甲斐がありました。朝日に向かって合掌し、小屋の中でしばし坐禅。準備体操後、固まった靴に足を入れるのに悪戦苦闘し、6時出発。大汝社に参拝して白山権現に心より感謝しました。南に御前峰、剣ヶ峰(写真3)、別山を遥拝。東には北アルプスの白い山並、北側には手取渓谷や金沢平野が見渡せます。
 昨日の身体の疲れもありましたが、此処から御前峰までは引き締まった雪上を歩くだけなので、白山頂御前峰へ。7時に大汝峰を下り、雪の下の千蛇ヶ池、六地蔵を経て30分で登頂、山頂白山奥宮に参拝しました。雪は4月末よりだいぶ融け、賽銭箱の「賽」の字が見えていました。雪上に長跪合掌して観音経読誦。奥宮から見ると、室堂の彼方に荒島岳、能郷白山、伊吹山が並んでいます。室堂の建物は一階がまだ雪に埋まっているようです。4月末に歩いた、別山から御前峰に至る尾根も一望(写真4)。経ヶ岳・赤兎山の背後に見える、先日修行をさせていただいたお寺がある銀杏峯に向かって、掌を合わせました。
 8時下山、大汝峰の山腹を歩いて50分で御手水鉢へ。七倉山から昨日自分の歩いてきた足跡を確認できました。尾口と白峰の境の尾根の、少し西側を下りていました。この尾根の東側は、地獄谷へと落ち込んでいます。帰路は登山道に沿って歩き、七倉山を経て9時半に四塚山着。前日同様、冷たい北東風が吹いてはいましたが、さほど強くはなく、雪のつぶてもありません。北アルプスや越前の山々を見ながら雪上を縦走し、11時半、雪庇の縁から百四丈滝を拝みました(写真5)。滝壺の周りが大量の雪に覆われいる為でしょうか、滝の音は静かです。
 奥長倉への登りは、カタクリの花がたくさん咲いていました。14時前にしかり場に着き、四塚山、七倉山の奥に見える大汝峰を遥拝して投地礼。檜新宮に参拝して下ってゆき、今回の登拝も無事終わるかにみえました・・・しかし、白山権現は、これで終わりにはしてくれませんでした。
 ハライ谷への最後の下りは、ずっと北向きだった尾根が少し北西へと向きを変えて下っています。ところが、昨日からの身体の疲れと、もうすぐだという心の緩みからでしょうか、雪上を北へ北へと下ってしまいました。尾根はやがて完全なヤブに。正面に山毛欅尾山が見えます。ハライ谷より東の尾根を下っていることに気づきましたが、下ってゆけば県道岩間一里野線に出ることは間違いないので、あとは尾根を下るか谷に下るかです。一旦、谷筋を下ったものの、すぐに藪に。藪漕ぎしながら谷を下るのは危険なので、藪尾根を下ることにしました。けっこううるさい藪でしたが、藪の中には無数のカタクリが人知れず咲いていました。藪中のカタクリ群落のはるか下に、尾添川が見下ろせました。
 15時半、下に鉄塔が現れました。そのすぐ下は県道。送電線は、西側に見える、ハライ谷登山口上の鉄塔へと繋がっています。県道を12分程歩くと、ハライ谷登山口でした。
 こうして、雨と雪で始まった今回の登拝は、藪とカタクリで終わることとなりました。山の美しさと厳しさを、改めて学ばせていただくことのできた登拝でした。
 帰りは、加賀の白山七社の一つ、笥笠中宮に参拝。登拝させていただいたことと、今回体験させていただいたことを感謝し、手取川~九頭竜川~長良川に沿っての帰路につきました。

南無白山妙理大権現
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松樸裏

Author:松樸裏
自由と孤独を愛するアウトサイダーと、万物の母たる大自然との一対一の対話
2006~奥美濃の藪山を登り始める
2009~白山三禅定道を毎年登拝
2016~19白山美濃馬場の古の山伏の行場「白山鳩居峯」のうち五宿を毎月巡拝、以後随時巡拝