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能郷白山~磯倉縦走






 6月15日朝4時20分、霧の温見峠から、ヘッドライトを点けて能郷白山へと出発しました。登るにつれて次第に雲の上に出、4時50分、雲上に日が射してきました(写真1)。さらに高度を上げて振り向くと、雲海の彼方に、白山の姿がうっすらと現れていました(写真2)。御前峰、大汝峰、別山の白山三所権現に掌を合わせました。南には能郷白山も姿を現しました(写真3)。東側の谷から霧が沸いていました。
 5時半、能郷白山に登頂し、白山社に参拝(写真4)。山道のカタクリの花はまだ眠っていました。南側から立ち上る霧が、周囲の展望を隠してしまいました。
 6時前、白山社から磯倉へと向かって、藪の中へと入りました。霧で磯倉の姿が全く確認できない為、違う尾根を下りかけては藪中で軌道修正し、無事、磯倉手前の谷へ。いよいよ、磯倉への登りです。笹藪の登りは、笹が冬の雪の重みで下を向いている為、何十本も束になって行く手を遮る笹を、一歩ごとに両手足で掻き分けないと進めません。また、道も目印もないので、方位を確認しながら尾根を外さず登らねばなりません。手足を傷だらけにしながら、2時間で磯倉に登頂することができました(写真5)。全身ドロドロです。山頂は座る所もない藪、周囲は霧で何も見えませんが、ウグイスの声が響いていました。北の方に向かって観音経をお唱えしました。
 8時すぎ下山、正しい方位の藪尾根を下った後、笹藪のきつい登り。帰りも2時間で白山社に帰還しました。展望は相変わらず無し、南からの冷たい風を背に、社の横でしばし坐禅。
 藪漕ぎは、私の山行の原点であります。人工的な道も、道具もテクニックも一切取っ払って、素手で山に分け入る、それが藪漕ぎの醍醐味ではないでしょうか。正しいルートはどれか、それは山に聞くしかありません。全身ドロドロになり手足を傷だらけにして、そんなに辛い藪漕ぎをして一体何になるのか?と人は問うでしょう。私にも分かりません。たぶん、何にもなりはしないでしょう。藪漕ぎに功徳があるとすれば、一挙手一投足ごとに束になって行く手を阻む藪に比べれば、日頃辛いとか嫌だとか感じているようなことなど、何でもなくなってしまうことでしょうか。それでもやっぱり、奥美濃の藪山は、私の山行の「父」であります。そして私の山行の「母」は、白山です。
 10時40分に下山、朝はまだ閉じていたカタクリの花が、咲いていました。山頂を越えて北の山道を下りてゆくと、風もなく、冷えた身体も温まってきました。1時間程で温見峠着。朝とは逆に、山頂が霧に覆われ、峠は晴れていました。峠の祠に掌を合わせ、山々に感謝しました。
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松樸裏

Author:松樸裏
自由と孤独を愛するアウトサイダーと、万物の母たる大自然との一対一の対話
2006~奥美濃の藪山を登り始める
2009~白山三禅定道を毎年登拝
2016~19白山美濃馬場の古の山伏の行場「白山鳩居峯」のうち五宿を毎月巡拝、以後随時巡拝