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大笠山より白山遥拝


 12日早朝、越中五箇山の桂湖に車を停め、5時10分、薄明の中へと出発。文明年間(1469年)に蓮如上人が杖を刺して清水を湧出させたという「御霊水」にて念仏をお唱えし、大笠山登山道に入りました。桂湖は見渡せましたが、山上は雲の中。
 吊り橋を渡ると、いきなり急登の連続。30分程でたちまち雲の上に出てしまいました。右手(北)の視界が開けて来、東側には人形山から大滝山へと連なる山並。
 6時半、尾根の南側の展望が開けると、白山の姿が目に飛び込んできました(冒頭写真)。仙人窟岳の左に並ぶ、御前峰と大汝峰。御宝庫もくっきりと見え、大汝峰には雪渓も見えます。白山に向かって般若心経をお唱えしました。
 7時に前笈ヶ岳(天ノ又)に着くと、周囲の山々がよく見渡せました。東に人形山などの山並、南東には尖った籾糠山と猿ヶ馬場山、御前岳。


南側は三方崩山や白山の山肌が見えますが、標高二千m以上は雲に覆われ見え隠れ。南西には笈ヶ岳が目前に聳えていました。
 天ノ又からさらに進むと、大滝山、カラモン峰、人形山、三ガ辻山の山並が見事に見渡せました。


背後の立山・劔岳は、残念ながら雲に覆われていました。
 西に大笠山、南西に笈ヶ岳を望みながら尾根をアップダウン。勾配がけっこうきつく油断のならない登山道ですが、路傍の草木は露で湿っており、暑さは幾分和らげられます。ズボンの裾や靴の中が濡れぬよう、脛にスパッツを着けてきて正解でした。笈ヶ岳の左に見える白山は山頂御前峰が雲に隠れ、かろうじて大汝峰が雲間に現れていました。


 8時すぎ、避難小屋着。


雨露は凌げるかもしれませんが…危険です。チャップリンの映画にこんな山小屋がありましたね。
 最後の登りも急登。山頂に近づくとリンドウが咲き、北東に砺波平野が見えてきました。8時45分登頂。揚羽蝶が舞い、上空を鷹が飛んでいました。北西に日本海が見え、金沢から小松、柴山潟まで一望。



小松空港から海上へと飛び立った飛行機の轟音も聞こえてきました。
 笈ヶ岳の右後方に鎮座する白山は山頂部が厚い雲に覆われていましたが、火の御子峰や加賀禅定道の山々はくっきりと見え、雪渓の残る地獄谷と緑豊かな清浄ヶ原が一度に見渡せます。山上の雲の隙間にしばしの間、御前峰の御宝庫が姿を現していました。


 眺望を楽しんでいると、笈ヶ岳に連なる南側の藪をガサゴソと掻き分けて近づいて来る何者かがありました。反射的にホイッスルを手にしましたが、此処から笈ヶ岳まで藪漕ぎするようなツワモノでもあろうか、と様子を窺いました。しかしこちらのラジオの音にも全く頓着せずにガサガサ接近してきたので、「ピーッ!」とホイッスルを強く吹き鳴らしました。すると何者かは驚いて、すぐさま東の谷へと駆け下ってゆきました。猪か、カモシカか、それとも熊か…?ホイッスルを吹かなかったら、間違いなく獣とバッタリ出くわしていたことでしょう。「若悪獣圍繞 利牙爪可怖 念彼観音力 疾走無邊方…」。
 10時まで白山を遥拝、観音経をお唱えし、投地礼して下山しました。気温が上がり蛇があちこちで日向ぼっこ。天ノ又の手前で麓に桂湖が見えてきました。


背後には大滝山~人形山。
 急斜面を下って13時半に桂湖の駐車場に戻りました。結局、山中でヒトに会うことはありませんでした。
 帰りは上梨の越中白山宮に参拝。文亀2年(1502)建立の本殿にて、白山権現即ち十一面観音菩薩のご加護を、心より感謝しました。


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松樸裏

Author:松樸裏
自由と孤独を愛するアウトサイダーと、万物の母たる大自然との一対一の対話
2006~奥美濃の藪山を登り始める
2009~白山三禅定道を毎年登拝
2016~19白山美濃馬場の古の山伏の行場「白山鳩居峯」のうち五宿を毎月巡拝、以後随時巡拝