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白水滝より白山登拝~秘窟巡拝・中

(承前)
 10月24日11時前、転法輪の窟から北側へ。上に登るのは危険、危険な谷をトラバースするのが正解です。


雨は止みましたがさすがに気温は低く、壮絶な谷間の光景を撮ろうとすると、デリケートなスマホ君はフリーズしてました。スマホというのは、高温や低温に対してとてもヤワです。しかし、運よくちょうど霧が晴れ日が差してきたので、しばらくお日さまに当てていたら復活しました。南側に転法輪の窟。


谷の上に見上げた御前峰頂部。


谷を渡って尾根に付くと、北に剣ヶ峰のお姿。


転法輪の窟方面を振り返ります。


やがて御前峰と剣ヶ峰の鞍部に近づくと、大汝峰もお姿を現わしました。


11時半に剣ヶ峰登頂。南に御前峰、北西に大汝峰を遥拝。



「白山紀行」(野路汝謙著、江戸時代中期)に、

「大御前の後の山をみせんが嶽といふ。焼崩れたるすさまじき石峰也。是も秘所のひとつと云。俗につるぎの山と名付るこれなり。」

とあり、剣ヶ峰にも三十七所の秘窟の一つがあったようです。「白山大鏡」に記される三十七所の第二十七番に「高聳剣御仙洞」があり、「帝釈天王仙宮洞也」と書かれています。
 剣ヶ峰からは、今までは岩の尾根上を翠ヶ池へと縦走していましたが、転法輪の窟からと同様、剣ヶ峰も飛騨側山腹をトラバースしてみました。御厨池(みくりやのいけ)、転法輪の窟、剣ヶ峰は、白山の「表側」ともいえる越前側からは見ることのできない飛騨側にあり、越前・加賀・美濃の三馬場の禅定道も通っていません。越前側が白山の表の行場として一般の登拝者の参詣道であったのに対し、飛騨側のこれらの秘所は、裏の行場、古の山伏たちの命がけの修行の場であったのではないでしょうか。
 実際に剣ヶ峰の飛騨側をトラバースしてみると、岩尾根上を歩くより楽です。


大汝峰と翠ヶ池を正面に降下。


正午前、翠ヶ池に下り、剣ヶ峰を振り返りました。


池畔に坐し、観音経読誦。


透き通ったターコイズブルーの水、さざめく波にたまゆらに煌めく、無量無数にして一つの太陽。


彼方に聳える、御宝庫。日は温かいものの、御前峰の方から吹く冷たい風。

「南無過去正法明如来。現前観世音菩薩。」(四明尊者「千手眼大悲心呪行法」)

無量無数の煩悩の波を照らす、正法明如来の光明、観音さまの大悲心。御厨池の窟で空ぜられた心に映る、白山妙理大権現即ちみ仏の光明。この池は、神も仏も超えた、白山の心です。


 12時半に坐を立ち、大汝峰へと直登。翠ヶ池の向こうに剣ヶ峰と御前峰。


正面に大汝峰。


池から二十分ほどで登頂、大汝社にて本地・阿弥陀如来に西因上人の願文と念仏をお唱えし、亡き身内と、今年(2018年)の様々な災害で亡くなられた方々に回向しました。


御前峰から反時計回りに転法輪の窟、剣ヶ峰、翠ヶ池と巡拝してきた山谷を一望。


復路はさらに反時計回りに、千蛇ヶ池から御宝庫を経て御前峰に戻ります。
(つづく)
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松樸裏

Author:松樸裏
自由と孤独を愛するアウトサイダーと、万物の母たる大自然との一対一の対話
2006~奥美濃の藪山を登り始める
2009~白山三禅定道を毎年登拝
2016~19白山美濃馬場の古の山伏の行場「白山鳩居峯」のうち五宿を毎月巡拝、以後随時巡拝