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白鳥~明宝寒水・気良巡礼

 1日朝、白鳥で参禅した後、峠越えで明宝へと向かいました。先ず、白尾山南麓の栃洞白山神社に参拝。


牛道川のせせらぎと紅葉に、心を洗われます。栃洞白山神社伝記によれば、白尾山は泰澄大師が白山登拝中、東に見える美しき山を見て、白山の尾であるとして小白山白尾と名付け、登拝して白山明理大権現を祀った山だそうです。平安~鎌倉時代、栃洞では白尾の修験者たちが十一面観音法を修し、飛騨清見から明宝奥住、奥長尾、巣河、気良、寒水を経て栃洞を通る往古の鎌倉街道は、白尾や長瀧寺参りの人々で賑わったとのことであります。
 栃洞から明宝との境の大洞峠へ。


南には先月登った母袋烏帽子岳の北ピーク、カワズ洞の頭が目前にあるはずですが、雲に覆われていました。今日は此処から北にある高倉山に登拝。峠を少し過ぎた処から谷沿いに林道が上がっており、林道を15分程歩くと林道終点に。左手後方に、北へと登る急峻な尾根道があり、これを只管登ること30分、山頂付近は笹がけっこうありますが、踏み跡は明瞭です。霧で白山どころか白尾山も何も見えませんが、見事な紅葉です。


岩上に坐して観音経、十一面観音菩薩ご真言、白山権現ご宝号をお唱えしました。山頂部はけっこう広く、北にも東にもピークがあります。霧と紅葉と寒さを30分程満喫して下山しました。
 山道を下るとわずかに霧が晴れ、右前方に大洞峠が見下ろせ、左手には高倉山東尾根の稜線が見えました。


大洞峠に戻ると、カワズ洞の頭も姿を現していました。
 峠から明宝寒水へ。途中、道路が半分崩壊している処があり、慎重に運転。寒水川を渡ると、渓谷沿いの清々しい下り道。やがて、奥ノ宮(観音堂)に着きました。白山の本地仏・十一面観音菩薩と、聖観音菩薩を祀ったお堂。栃洞から奉納されたと伝わる観音さまです。ちょうど地元の方が見えて、聖観音菩薩さまの尊いお姿を拝むことができ、感激いたしました。
 さらに下って、寒水白山神社に参拝。


拝殿には「白山大権現」の額。般若心経と白山三所権現のご真言・ご宝号をお唱えしました。
 明宝歴史民俗資料館を見学した後、気良川右岸を遡って西気良白山神社に参拝。さらに遡ると、宇治川の先陣争いで名高い名馬、磨墨(するすみ)の記念碑がありました。梶原景季の愛馬・磨墨は、此処、烏帽子岳麓・気良の巣河(すご)で産まれたとのこと、その姿は、色は墨の如く、精悍であったといいます。
 此処から山手に少し登ると、東本願寺開基・教如上人が隠れ棲んでいた処があります。


父・顕如上人と共に石山本願寺で信長と十年も戦い、顕如上人が和議に応じた後も徹底抗戦を主張した為、父からは義絶され信長には追われ、一時隠れ棲んでいたのが此処なのです。教如上人は関ヶ原合戦前にも石田三成に追われ、伊吹山北尾根の鉈ヶ岩屋に隠れ棲んでいましたが、奥美濃の山々とは縁のあるお方のようです。念仏をお唱えし、震災で被災された方々と、先祖累代先亡後滅一切の精霊に回向しました。
 気良川左岸に渡り東気良白山神社に参拝した後、左岸を遡って巣河の宮に参拝。気良の最奥に鎮座する烏帽子岳は、奈良時代に白山を開山された泰澄大師が修行をし、宝剣を祀ったと伝えられています。その後、宝剣はお告げによって二間手の鳥居宮に祀られた後、治承2年(1178)、雨乞い中に流されて、現在は八幡城下の岸劔神社に祀られているとのことであります。この宝剣が流された際、泰澄大師のお告げによって烏帽子岳山頂に鎮座する白山妙理大権現を巣河に遷座したのが、この宮です。烏帽子岳から気良川、吉田川へと流れゆく白山信仰の広がりを想いつつ、般若心経、お念仏、白山権現ご宝号をお唱えしました。小さなカマキリが、お宮を守っていました。
 参拝後振り向くと、なんと、馬がじっとこちらを見ているではありませんか。


黒い馬、まさしく、巣河産まれの磨墨です!寒水では聖観音菩薩さまに出会え、気良では磨墨
に出会うとは…これも、白山妙理大権現のお導きでありましょう。
 最後は西気良の光明寺に参拝。蓮如上人の頃に浄土真宗に改宗しましたが、それ以前は天台宗で巣河にあったとのこと。かつて白山信仰と天台宗は密接な関係にあり、この地に白山信仰が広まったのも、白山美濃馬場・天台宗長瀧寺の影響であったでしょう。その後、荘園制の崩壊や浄土真宗の広まり等によって白山三馬場は力を失い、地方の寺院は次々と改宗してゆきました。泰澄大師作と伝わる国宝十一面観音菩薩を祀る近江高月の向源寺、白山に祀られていた諸仏菩薩の尊像を明治の排仏棄釈から守った加賀白峰の林西寺も、かつて天台宗から浄土真宗に改宗したお寺です。(宗旨により、本堂とは別のお堂でお祀りされております。)「明宝村史」によれば、光明寺が天台宗で巣河にあった頃のご本尊は、改宗後、白山神社にて白山大権現の本地仏として祀られてきたとのことであります。
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松樸裏

Author:松樸裏
自由と孤独を愛するアウトサイダーと、万物の母たる大自然との一対一の対話
2006~奥美濃の藪山を登り始める
2009~白山三禅定道を毎年登拝
2016~19白山美濃馬場の古の山伏の行場「白山鳩居峯」のうち五宿を毎月巡拝、以後随時巡拝