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水晶山より白山遥拝

 美濃市、関市(武儀)、郡上市(美並)の境に聳える水晶山。南東の武儀側から登山道がありますが、南西の美濃側から登ってみました。
 17日朝9時半、白山前宮・洲原神社に参拝。長良川の流れは穏やかで、紺碧の水が社叢を映していました。



洲原神社から長良川を少し遡ると、佐羅早松神社があります。


養老2年(718)泰澄大師の創建、天元5年(982)に加賀の白山七社の一つ、佐羅早松宮を勧請して改称した、とあります。白山の本地仏である十一面観音菩薩と阿弥陀如来のお像は、明治の神仏分離以降、すぐ上手の霊泉寺の観音堂に祀られているとのとです。白山三所権現のご真言・ご宝号をお唱えしました。
 早松神社から河戸谷沿いの林道に車を進め、終点らしき処に駐車。鉄塔巡視路が谷を挟んで南北の尾根に付いているようですが、帰りに使うこととし、先ずは藪漕ぎです。10時10分出発、林道を谷沿いに東へ進んでゆくとすぐに道は消え、崖崩れの跡。谷の藪から北側へ急峻な崖をよじ登ってゆくと、谷を挟んで南に鉄塔が見えてきました。


いきなりの急登で汗ダクです。巡視路の方が楽だなぁ、とは思いましたが、藪中の崖を這いずり回るのも野人の楽しみなのであります。尾根は二足歩行できる程度になり、緩急を繰返しながら次第に北東へ。藪も薄くなってきました。10時40分に主稜線に出、11時前、水晶山のピーク着。さらに東へアップダウンを繰返し、11時10分、巨石の立ち並ぶ山頂に着きました。


 晴れてはいるものの雲が多く展望は期待していなかったのですが、聳え立つ巨岩によじ登ると、白山のお姿が目に飛び込んできました。


岩上に正身端坐し、白山を遥拝。


まだ雪の多い御前峰と剣ヶ峰を中心に、右には間名古の頭へ連なる白い稜線、左には残雪の別山と、三ノ峰。白山の右側には鷲ヶ岳や白尾山、左側はゴンニャク、滝波山、平家岳、蕪山を挟んで、目の前に高賀の山並。


 白山はまだ白い部分が多いものの、黒い部分も増えてきました。冬の間に身に付けた大量の雪を、白山は長良川、九頭竜川、手取川、庄川を通じて麓へと施してくれます。目前に林立する鉄塔も、白山の水を使った御母衣ダムの電力を町まで送っています。身に付けた雪を麓へと、生きとし生けるものへと回向する白山の姿は、仏・菩薩のお姿そのものです。白くなっても黒くなっても、白山自体は増えも減りもしません。そのように、私たちが知識や技術、肩書きや財産を得たとしても、私たち人間の本質は増えも減りもしません。何であれ得たものの値打ちは、それを生きとし生けるもののために振り向け、他者を利することができるかどうかにあるのではないでしょうか。
 白山と対面して岩のてっぺんに坐していると、足元を青光りするトカゲがちろちろと這ってゆきました。この山は、愛嬌のあるカナヘビ君よりもすばしっこいトカゲ君の方が多いようです。仏法大棟梁・白山妙理権現に向かって観音経とご真言ご宝号をお唱えし、12時半前に下山しました。
 来た道を少し戻って、水晶山のピークへは向かわずに南の尾根を下りました。武儀側(人口重心地)への山道は途中で左に折り返しますが、尾根筋の道を直進。やがて尾根は西に下り、30分程で鉄塔着。巡視路を谷へと下って13時には河戸谷を渡って林道に出ました。巡視路を使うと早く安全ですが、野人には少し物足りません…谷で洗面して喉を潤し、駐車地点に戻りました。


 帰りに霊泉寺の観音堂に参拝、般若心経と白山三所権現ご真言・ご宝号をお唱えし、白山と相見できたことを感謝しました。
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松樸裏

Author:松樸裏
自由と孤独を愛するアウトサイダーと、万物の母たる大自然との一対一の対話
2006~奥美濃の藪山を登り始める
2009~白山三禅定道を毎年登拝
2016~19白山美濃馬場の古の山伏の行場「白山鳩居峯」のうち五宿を毎月巡拝、以後随時巡拝