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大シウド谷~丸山南東ヤセ尾根放浪


 梅雨があっけなく明け、いよいよ藪と沢のシーズンです。昨夏は秘境尾上郷の小シウド谷から芦倉山周辺を放浪しましたが、今回は大シウド谷から丸山を目指しました。
 11日朝4時半前、薄明の中、尾上郷川林道ゲート前をヘッドランプを点けて歩き始めました。


40分程で馬頭観音菩薩を祀った祠に着き、般若心経、馬頭観音ご真言、白山権現ご宝号をお唱えしました。ヤマアジサイやクガイソウ、ウツボグサを見つつ林道を歩いてゆくと、5時半に背後の山の端から日が差しました。


水力発電所を通過して、清々しい森に谺すウグイスの声や眼下の川のさざめきを聞きつつ大シウド谷沿いを進み、7時に小シウド谷出合着。大シウド谷の林道をさらに上るとヒグラシの涼しい声が漂い、北西に南白山の姿が見えてきました。
 8時前、林道分岐を左へ。大シウド谷を渡る橋には蛇がいました。


藪化した道を南へ進み、8時半すぎ、右手の谷筋に取り付いて藪の尾根を西へと登ってゆきました。一時間程藪を漕ぐと、横倒しに生えた巨大な杉の樹に出会いました。根元からは大きな杉が二本、聳え立っています。合掌し、樹上で一休み。



尾根上の藪はけっこう厳しく、樹間に南白山を拝みつつ登ってゆきました。別山は雲に覆われていました。
 芦倉山と丸山の間にあるヤセ尾根付近の1625mピークへの登りは、足の踏み場もない、情け容赦のない藪でした。


11時15分、ようやくピーク登頂。南側には芦倉山から大日ヶ岳への尾根、北側は丸山の右にまだ残雪のある三ノ峰、別山、南白山。別山は雲のヴェールを外し、お姿を現してくれました。



観音経と別山本地・聖観音菩薩及び虚空蔵菩薩のご真言、白山ご宝号をお唱えして樹下に坐しました。正面に聳える別山(四海波嶽)と、その麓に広がる尾上郷。大きなものを前にしていると、顔にたかるアブの如き些細な事など気にもなりません。心に絶えず、大きなものを持していたいものです。丸山は目の前ですが、残雪期ならともかく、この藪を漕いで来た道を戻ったのでは日が暮れてしまいます。涼風の中、正午まで坐して下山しました。
 藪を登った後の沢下りは、まるで天国です。来た藪を東へ少し下ってから北東へ下り、一時間程で沢に出ました。清らかな水を全身に浴び、喉を潤しました。沢をジャブジャブと下ってゆき、やがて左手からの谷と合流。大シウド谷の源流です。



気持ちのよい沢を東へと下ってゆきましたが、次第に流れが急になってきたので、14時すぎ、右岸の斜面に取り付いて急登。山腹に藪化した林道がありました。樹や草に覆われ落石だらけですが、斜面の切り崩しに沿って幽かに続く廃道は、尾上郷ではよく見る道です。藪中にはヤマアジサイやコアジサイが咲いていました。道を東へ辿ってゆくと、やがて登ってきた林道となり、15時すぎに大シウド谷の橋を渡りました。
 林道から北西に、南白山の彼方に別山を遥拝。


尾上郷(男神)の名の由来である別山に掌を合わせ、無事に此処まで戻れたことを感謝しました。延々と林道を下ってゆくと日が山の端に隠れ、夕暮の森には猿や鹿がいました。


大黒谷には、何故か鯉がたくさんいました。小黒谷の橋からは、下の方にトンネルの跡が見えました。御母衣ダムによって水没する以前に使われていたのでしょう。ダム湖沿いには枯木が姿を現していました。


 19時すぎに林道ゲートに戻りました。白山・別山麓尾上郷では、清涼な沢、手脚を傷だらけにしての藪漕ぎ、そして頭が空っぽになるまで、いくらでも林道歩きが楽しめます。
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松樸裏

Author:松樸裏
自由と孤独を愛するアウトサイダーと、万物の母たる大自然との一対一の対話
2006~奥美濃の藪山を登り始める
2009~白山三禅定道を毎年登拝
2016~19白山美濃馬場の古の山伏の行場「白山鳩居峯」のうち五宿を毎月巡拝、以後随時巡拝