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願教寺山登拝


 昨年夏、石徹白から沢を遡上して日岸山・よも太郎山に登りましたが、今年は同じ沢から願教寺山に登拝。
 10日未明、白山美濃馬場長瀧寺と石徹白中居神社に参拝し、白山美濃禅定道大杉登山口を5時前に出発。薄明の中、石徹白川沿いの林道を歩いてゆきました。30分程で藪から橋を渡り、沢に下りて西へ。沢はいくつか分岐しており、昨年は願教寺谷から南西の谷を詰めて日岸山に登り、よも太郎山と願教寺山の間の古の峠から願教寺谷を下りました。今回も願教寺谷を遡ってゆき、7時前に谷の分岐を北西に進むと南西に日岸山が見えてきました。沢にはクガイソウやギボウシが咲き、水はけっこう冷たいです。



 谷は願教寺山頂を目指して北上していましたが、谷の上部の様子が分からないので、左手の尾根に付いてよも太郎山から連なる県境稜線に出ることにしました。斜面の藪中にトリカブトが咲いていました。


尾根上は背丈を越える笹藪。さほど頑固な笹ではありません。よも太郎山や日岸山を垣間見つつ願教寺山を目指して北へ。


 8時45分、岐阜・福井県境の尾根に出ると、目の前に雲を被った願教寺山の異容が聳え立っていました。


西には願教寺峠とよも太郎山。願教寺山への尾根はヤセており、笹を掻き分け足元を確認しつつ進みました。左手、打波側の急斜面にはタカネマツムシソウやシモツケソウ。


登ってゆくと空が晴れ、願教寺山頂が姿を現しました。


進んできたヤセ尾根は山頂へ連なる尾根と繋がっておらず、一つ右の尾根へ乗り換えねばなりません。しかし一旦尾根を外れると、そこは凄い藪でした。頑固な笹が針の山の如くはびこり、わずかの距離を進むのに一苦労。一休みして振り返ると、願教寺峠、よも太郎山、日岸山が見渡せました。


山頂への尾根まで、もう一息(冒頭写真)。
 9時半にようやく山頂への尾根に出ると、尾根の右(東)側はガレていました。


ガレを登れば藪に悩まされずに済みます。ガレを伝って笹の茂る山頂部に出、10時前登頂。東にうっすらと銚子ヶ峰が見えました。


一ノ峰から白山は雲の中。北面して観音経と白山三所権現ご真言・ご宝号をお唱えし、笹の中に坐しました。
 先ほどまでずっとアブがしつこく付きまとっていたのですが、こちらが動きを止めて無心に正身端坐するとアブは寄ってこなくなりました。不思議なことに、こちらが刺されまいとすると彼はブンブンたかってきて、刺されまいとする意識を捨て去ると、私に頓着せずに気ままに飛んだり、笹でジッとしたりしていました。まん丸の眼に愛嬌があります。


アブ=刺す害虫、というレッテル、一面的な思い込みを止めると、彼の別の姿、実の姿が見えてくるのでした。
 そよ風に笹がそよぎ、トンボや蝶が飛んでいます。藪の中を小さな動物が走っていました。雲が少し晴れてきて、銚子ヶ峰の左に一ノ峰、二ノ峰が、右には丸山と芦倉山が姿を現しました。



北には三ノ峰も肩を現しました。


一ノ峰~三ノ峰上空には、入道雲。


 11時すぎ下山。先ほどのガレからそのまま谷を下れば、登ってきた谷に出るはずです。山頂直下から水や土石の下る、天然の道です。


藪が日差しを防ぎ足元には石が露出しており、尾根よりずっと歩きやすいです。45分程下ると清水が流れ出し、ギボウシ、トリカブト、クガイソウ、シモツケソウなどの間を下って、無事、登りの際に尾根に取り付いた地点に出ました。


 14時に橋の近くまで下り、名残を惜しんで沢の岩上にしばし坐しました。人の作った道でなく自然の作った道が、山頂からずっと続いていました。


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松樸裏

Author:松樸裏
自由と孤独を愛するアウトサイダーと、万物の母たる大自然との一対一の対話
2006~奥美濃の藪山を登り始める
2009~白山三禅定道を毎年登拝
2016~19白山美濃馬場の古の山伏の行場「白山鳩居峯」のうち五宿を毎月巡拝、以後随時巡拝