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長瀧寺~一ノ宿・二ノ宿登拝


 長瀧寺を起点とする白山美濃禅定道とは別に、長瀧寺から尾根伝いに西山、毘沙門岳、大日ヶ岳、芦倉山、丸山を経て、銚子ヶ峰手前の神鳩に至る白山修験の行場、「白山鳩居十宿」。現在では藪に埋もれて所在すら分からない宿もありますが、長瀧寺の裏山の一ノ宿と桧峠付近の国境ノ宿には今でも祠があり、上村俊邦さん等のご尽力により多和ノ宿跡と中州ノ宿跡が発見されています。
 9月1日早朝、白鳥で参禅し、8時すぎに長瀧寺へ。行者道の起点、金剛童子堂にて般若心経、金剛童子ご真言、白山権現ご宝号をお唱えしました。


金剛童子は阿弥陀仏の化身。奈良国立博物館に、長瀧寺にあったとみられる金剛童子立像が収蔵されています。白山社と長瀧寺にお参りし、入峯堂跡の上の谷へ。明け方までの雨で草は濡れていました。


 谷を南西へつめてゆくと、9時に林道に出ました。右へ進むと、林道が南北の尾根を深く横切って大きくカーブする処があります。一ノ宿はこの辺りのようなので、先ずは林道の北側の尾根を徘徊。藪をグルグル回っただけで何もありませんでした。
 林道に戻って南の尾根へ。越前境まで繋がる尾根です。登って行っても一ノ宿らしきものは見当たりませんでしたが、尾根には明瞭な踏み跡がありました。こんな処に道があるとは思わなかったので、行ける処まで登ってみることにしました。


 藪中の細道は南から南西へどんどん高度を上げてゆき、美濃越前境の尾根へ。尾根を北に少し進むと、10時半、右手に林道が現われました。


尾根に沿って上る林道からは、北に毘沙門岳や大日ヶ岳の姿。10時50分、林道は尾根を越えて越前側へ。九頭竜川が見渡せました。


二ノ宿は、この辺りの尾根周辺の何処かにあったようです。二ノ宿の本地は釈迦如来。尾根上から雲を被った大日ヶ岳と毘沙門岳を遥拝し、如来寿量品偈、大日如来・毘沙門天ご真言、釈尊・白山権現ご宝号をお唱えしました。小雨が降ってきました。


 越前側に少し下った処に石碑のようなものが見えたので、林道を下ってみました。20分程下ると、それは半原スギの植林の記念碑でした。此処からも北に大日ヶ岳や毘沙門岳、南西には九頭竜湖が見渡せました。


 林道を戻る途中、右(美濃)側への分岐があったので進むと、東に鷲ヶ岳や白尾山の姿が現われました。


いくつか分岐があり、間違いに気付いては戻りつつ、尾根を北へ北へと下ってゆきました。雨がけっこう降ってきました。獣道程度の道を下ってゆくと、12時20分、上りに尾根から林道に出た地点に出ました。此処からは、来た道を下るだけです…雨の中を下ってゆきましたが、踏み跡を何度か見失い、西へ逸れぬよう軌道修正しながら北を目指して下ってゆきました。


 方角は間違っていませんでしたが、最後は尾根ではなく谷に下ってしまいました。下ってゆけば下に林道があるはずなので、開き直って下ってゆくと、13時半、樹間に祠が見えてきました。


それは紛れもなく、一ノ宿でした。


祠は西に面して建っており、後ろを尾根が走っています。上りは、この尾根上を歩いていたので一ノ宿が見つからなかったのでした。道を間違えた為に出会えた幸運。始めに訪れようとしていた一ノ宿を最後の最後にとっておく、白山権現のお導き。般若心経と白山三所権現ご真言・ご宝号をお唱えし、雨の祝福を受けつつ正身端坐しました。
 投地礼をし、14時下山。一ノ宿から沢伝いに5分程下ると、林道に出ました。上りに尾根に取り付いた処のすぐ先でした。林道から谷へ下る踏み跡を下ってゆき、冷たい水で洗面。


藪中に細道があったとはいえ、雨と藪でズボンや靴はドロドロです。堰を越えて下の林道に出、14時半すぎに長瀧寺に生還しました。阿名院、白山神社、長瀧寺、そして、まだアジサイの残る金剛童子堂に参拝し、新たな体験を感謝しました。


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松樸裏

Author:松樸裏
自由と孤独を愛するアウトサイダーと、万物の母たる大自然との一対一の対話
2006~奥美濃の藪山を登り始める
2009~白山三禅定道を毎年登拝
2016~19白山美濃馬場の古の山伏の行場「白山鳩居峯」のうち五宿を毎月巡拝、以後随時巡拝