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紅葉ヶ滝放浪

 11月11日昼前、越前・飛騨方面は雲に覆われていましたが、美濃地方は晴れ間もあり、北に見える円原・峰山や高賀山に虹が架かっていました。虹に誘われるまま、午後から手ブラで山籠り。
 武芸川の寺尾ヶ原へ行き、鉄塔巡視路を西へ。汾陽寺山腹の鉄塔からは北北東に高賀の山並。


白山は厚い雲に姿を隠していました。雪雲でしょう。北面して般若心経と白山権現・高賀権現ご真言・ご宝号をお唱えしました。鉄塔から西側の渓へ下って紅葉ヶ滝に参拝。


紅葉はまだこれからで、わずかに色づき始めた処です。滝の側の崖に、籠るのにちょうどよい窟があり、苔の上に正身端坐しました。


 滝の響き、沢の流れ、色づき始めた紅葉。窟の上からは滴が垂れ、樹からは時折、葉が落ちます。一枚の木の葉が、水に揉まれながら沢を流れ下ってゆきました。坐していると、私の心や感情も流れ去ってゆくのが感じられます。苦・楽、愛・憎、善・悪、生・死…。いつかは、この身も命も捨てなければなりません。しかし、その前に捨てなければならぬものが、まだまだたくさんありそうです。何もかも捨て去った処に残るもの、それは、仏さまの無縁の慈悲、無条件の慈悲でありましょうか。
 一時間程して坐を立ち、窟の上に上ると、明治初期に行者さんが奉納された石碑が二つありました。一つは倒れていたので立て起こしました。窟に籠って修行されていたのでしょうか。


 渓沿いには山道がありますが、窟の上に続く尾根を登ってみました。大きな岩の間を縫って上ってゆくと、別の窟がありました。


さらに藪を登ってゆくと、岩上から東に汾陽寺山の鉄塔と、お月さま。


稜線上に出ると西日が差し、汾陽寺山の一つ隣の鉄塔からは、雲から姿を現わした恵那山が望めました。



 鉄塔巡視路を経由して汾陽寺山頂への尾根へ。標高500m以上の山頂付近は、紅葉が色づいていました。


鉄塔へ下り、西日に色づいた高賀山を遥拝。


雪雲に覆われた白山の方から冷たい北風が吹きつけ、麓からは鹿の声が響いていました。白山に向かって観音経を読誦し、17時前に下山しました。
 日が暮れるのも早くなってきました。山道はすっかり薄暗くなり、南の樹間には名古屋の高層ビルと、街の灯り。


東の空高く、半月が上っていました。


 白山の方から、紅葉に続いて本格的な冬が向かって来つつあることを、実感した黄昏でした。
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松樸裏

Author:松樸裏
自由と孤独を愛するアウトサイダーと、万物の母たる大自然との一対一の対話
2006~奥美濃の藪山を登り始める
2009~白山三禅定道を毎年登拝
2016~19白山美濃馬場の古の山伏の行場「白山鳩居峯」のうち五宿を毎月巡拝、以後随時巡拝