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白山加賀禅定道登拝・下

 窟の周囲は厚い雪が融けかかっており、到達するのに一苦労。藪に掴まり岩を這い、14時半、転法輪の窟に入ることができました。


窟内は多量の雪に覆われているものの、天井から滴る水によって深い穴がいくつも開いていました。ご宝前にて観音経を読誦し、リュックを坐蒲にして正身端坐。


窟の岩壁には小さな小さなミソサザイがいました。
 窟の前を絶えず流れゆく雲。


雲が雪を積もらせ、雪が水滴となって残雪を穿ち、雪融け水は川となり滝となって、あるいは海へと流れ、あるいは霧や雲となります。すべての現象は無常、すべての存在は無我…。この浄土の如き場所に来れるのも、いつが最期になるか分かりません。
 40分程して坐を立ち、雪渓を横切って16時に「此岸」に戻ってきました。御前峰から油ヶ池へ下り、まだ凍った部分が大半の翠ヶ池へ。


冷たく清らかな池には、阿弥陀仏を本地とする大汝峰と西日が映っていました。


池の前に坐し、わが子の十七回忌追善供養を奉修しました。斯様な場所ですごせる時間の、貴重さ、有難さ…。白山禅頂で坐し、行ずるが如くに、何処でも坐し、行ずることができるようでありたいものです。
 大汝小屋で夜雨を凌ぎ、翌朝4時に朝座勤行。5時に霧の大汝峰から加賀禅定道を下ると、七倉山や四塚山が見えてきました。


南西には雲海に浮かぶ能郷白山・荒島岳や、経ヶ岳・赤兎山・大長山。


火の御子峰の彼方には北アルプスも見えてきました。


6時、北竜ヶ馬場から大汝峰と別山を遥拝。


昨日より展望はよいものの、日は雲に隠れてなかなか姿を現わしませんでした。天池に着くとようやく日が差し、8時半に雪庇上から百四丈滝に掌を合わせました。


滝壺はまだ氷の壁に囲まれていました。口長倉の辺りはカタクリの花がたくさん開いていました。


11時前に檜新宮着、此処から下は霧に覆われて涼しく、快調に禅定道を下ってゆきました。
 正午にハライ谷登山口着。下山後、白山加賀馬場・中宮三社の残り二社、別宮と佐羅早松宮に参拝しました。中宮三社は、平安時代には「平家物語」にある通り、本山である比叡山延暦寺まで神輿を振り上げ、加賀国司と目代を流罪・禁獄にさせる程の威勢でありましたが、戦国時代には加賀一向一揆の勢力によって衰退しました。「祇園精舎の鐘の声 諸行無常の響きあり 沙羅双樹の花の色 盛者必衰の理をあらはす…」
 帰りに白山麓の名物「堅豆腐」を買いました。食べごたえのある豆腐です。堅豆腐の如く、堅固な道心を持して参りたいものです。
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松樸裏

Author:松樸裏
自由と孤独を愛するアウトサイダーと、万物の母たる大自然との一対一の対話
2006~奥美濃の藪山を登り始める
2009~白山三禅定道を毎年登拝
2016~19白山美濃馬場の古の山伏の行場「白山鳩居峯」のうち五宿を毎月巡拝、以後随時巡拝