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前谷~大日ヶ岳登拝

 8月18日朝8時半、白山美濃馬場中宮・長瀧寺に参拝。


前日の大雨は止みましたが、清流長良川は濁り、増水していました。天候や山道の回復に合わせて、遅めの出発です。
 長瀧寺の大講堂には、かつては本尊・大日如来、釈迦如来、阿弥陀如来の三尊が祀られていたそうです。大日如来は毘盧舎那仏とも呼ばれ、密教ではすべての仏・菩薩の本地、あるいは、久遠実成の本仏・釈尊と二仏一体とされる仏さまです。般若心経と三尊ご真言をお唱えしました。大講堂の右上には、三重塔跡があります。


此処には釈迦三尊像が祀られていました。釈迦三尊ご真言をお唱えし、さらに常行堂跡(阿弥陀如来)、薬師堂(薬師如来)と巡拝しました。
 長瀧寺から車で前谷を上り、阿弥陀ヶ滝近くの駐車場へ。9時に出発、霧ヶ滝を見上げつつ車道を数分歩き、大日ヶ岳東縦走路登山道に入りました。


いきなり湿気ムンムンの急登で汗が滝の如く流れ、斜面の岩屋で一休みしました。9時半に尾根に乗ると少し楽に。山道は明瞭ですが細く、左右の笹にズボンが濡れます。薄霧の静かな尾根を登ってゆくと、空気が次第に涼しく、清々しくなってきました。ムンムンとした空気が軽くなるにつれ、心が軽くなり、呼吸が軽くなり、足どりも軽くなってきました。途中、前日の雨が溜まったのか、小さな池がありました。


 11時、ようやく山頂方面が見えてきました。山頂は雲の中。前大日へ急登して山腹をトラバース。トラバース道は藪がせり出し、足場も昨日の雨で悪しく、少々難儀しました。高鷲方面からの山道と合流すると大日ヶ岳はもう間近。


山頂付近にはトンボがたくさんいました。
 11時半に登頂。大日ヶ岳には、長瀧寺から尾根伝いの白山修験の行場「白山鳩居十宿」のうちの千ノ宿と大日宿があり、それぞれ胎蔵界大日如来と金剛界大日如来が祀られていたそうです。今では宿(行場)の場所も不明ですが、昭和50年に山頂に建立された大日如来像は、明治の神仏分離以来、山中から仏像が消えて久しい白山連峰の中で、山に戻られた貴重な本地仏といえます


冬は首まで雪に埋もれる金剛界大日如来さまのご宝前で、般若心経と大日如来ご真言、白山権現ご宝号をお唱えしました。上空に青空が垣間見えるものの、霧で展望はありませんでした。
 山頂から桧峠方面へ下山。東縦走路の笹間の細道とは違い、こちらは立派な山道の傍らにアザミやアキノキリンソウ、シモツケソウ。


南側の谷から霧が昇ってきます。次第に雲は薄くなり、北に芦倉山が見えてきました。鎌ヶ峰の手前をアサギマダラが数羽、舞っていました。


12時半前に鎌ヶ峰着。北東に大日ヶ岳。


北には芦倉山と丸山が拝め、芦倉山の左奥には雲を被った銚子ヶ峰。その左には願教寺山。


別山は雲に隠れていましたが、丸山の右奥に南白山辺りの谷がうっすらと見えました。よく見えませんが、前日の雨でかなりの水量でしょう。お盆明けには、当初は尾上郷で沢と藪三昧でも行じるつもりでおりましたが、連日の雨で濁流と化した長良川を見れば、山の様子も察しがつきます。山が、自然が遮す時は、人間の都合は通用しません。山との対話は山に行く前から始まっているのです。千ノ宿・大日宿の本地・大日如来、芦倉山手前の中須宿本地・普賢菩薩、丸山手前のカウハセノ宿本地・文殊菩薩、銚子ヶ峰手前の神鳩宿本地・虚空蔵菩薩、さらに別山・御前峰・大汝峰の本地聖観音菩薩・十一面観音菩薩・阿弥陀如来のご真言をお唱えし、白山妙理大権現に投地礼をして13時に下山しました。南に、登ってきた東縦走路尾根と前谷、さらに長滝方面が望めました。


 水後山を経て、スキー場脇の日当たりのよい山道を延々と下へ。日射しは暑いものの、涼しい風。ようやく森の中に入って14時に国境(くにさか)ノ宿の本地・十一面観音菩薩に参拝、冷たい沢の水で顔を洗い、のどを潤しました。


桧峠に出て泰澄大師像に掌を合わせるつもりでおりましたが、泰澄大師が見当たりませんでした…よく見ると、泰澄大師のまん前にスキー場の大看板が立てられていました。


これでは泰澄大師が道路から見えません。まるで珍百景。看板の位置を替えるか、大師像の位置を替えるかするべきでしょう。
 桧峠から毘沙門岳登山道を10分程歩き、旧桧峠のお地蔵さまに参拝。旧峠付近からは三ノ峰が拝めました。


旧桧峠から古の白山美濃禅定道を下って前谷へ。樹間に見える荒倉の滝は、轟々と流れ落ちていました。


15時すぎに床並社跡着。養老2年(718)、泰澄大師が悪疫流行の病難消除の為に白山妙理大権現を祀った処です。


西アフリカで流行しているエボラ出血熱の病難消除を祈りました。
 正ヶ洞の棚田から名号碑に下り、車道を15分程上って駐車地へ。


帰りに、前谷白山神社に参拝しました。


床並社の白山妙理大権現は、大正時代に此処に遷座されたそうです。
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松樸裏

Author:松樸裏
自由と孤独を愛するアウトサイダーと、万物の母たる大自然との一対一の対話
2006~奥美濃の藪山を登り始める
2009~白山三禅定道を毎年登拝
2016~19白山美濃馬場の古の山伏の行場「白山鳩居峯」のうち五宿を毎月巡拝、以後随時巡拝