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雷倉より白山遥拝

 9月26日朝5時半、根尾・水鳥谷の林道入口のお堂に参拝し、林道に車を進めました。目指すは根尾と谷汲の境の「のりこし峠」。峠から西台山、タンポを経て雷倉まで縦走する予定でした。が…。落石の多い林道を上ってゆき、中又谷を過ぎてしばらく進んだ処で、落ちていた石が車の底に「ゴツン」。そのまま走行不能となってしまいました…。


手で押して安全な場所に駐車。のりこし峠まではまだだいぶありますが、此処から西の尾根を登ればタンポに出るはず。ルートを変更し、6時15分に林道から西の急斜面に取りつきました。踏み跡らしきものはあり、尾根に出て南西へ縦走。朝から強い日差しです。30分程で未舗装の林道を横切って、さらに尾根を西へ。953mピークへ登ってゆくと北東に大白木山や日永岳が望まれ、やがてその左に白山がお姿を現わしました。


 藪を漕いで7時半頃に953mピーク通過。西にタンポが聳え、その左には伊吹山。


藪の尾根をタンポ方面へ下ってゆくと、右手に未舗装の林道が現われました。林道はタンポの東の山腹をトラバースしているので、しばらく林道を歩いてからタンポ山頂に取りつくことにしました。右手に白山を遥拝しつつ林道を行道。


突然、左上の樹の上からバリバリと音がしたので見上げると、樹の上にクマがいました。林道をそのまま進むと、雄シカが駆けてゆきました。この時期、山にシカが多いのは当然ですが、先日の尾上郷に続いて此処でもクマさんと出会うとは…。やはり今年は、本当に熊口密度が高いようです。タンポ山頂まで藪漕ぎする気は失せてしまい、そのまま林道を進んで雷倉を目指すことにしました。
 林道はタンポの北に続く尾根の東側を北上。北北東に白山、北東には御嶽山・乗鞍岳・北アルプスを遥拝。



途中、すぐ左の尾根上の藪に入ると、薄い踏み跡(獣道?)がありました。しばらく進むと、すぐ左の藪中を子グマが一頭逃げてゆきました。思わず「ヤバイ」という言葉が私の口から洩れました。子グマがいれば母グマもいるはず。咄嗟に見通しのきく林道に出ました。帰りもこの林道を歩かねばならぬのか…。
 8時半前、林道分岐を左へ進んで尾根の西側を北上。西には小津権現山と花房山が目前に並んでおり、白山権現に掌を合わせました。


林道をシカやイノシシが走り去ってゆきました。やがて前方に雷倉を遥拝。


林道終点から尾根の踏み跡を登って、9時に雷倉南東の1090m峰通過。北に能郷白山が見えてきました。


藪化した林道を経て雷倉へと藪中の細道を急登。9時半すぎ登頂、北に白山と能郷白山を遥拝し、観音経と白山三所権現ご真言・ご宝号をお唱えしました。


白山の手前には屏風山、左には荒島岳。北西には徳山湖、南東には濃尾平野を遠望、南側には花房山から小津権現山へと連なる山並と、伊吹山。



暑い日差しと、涼しい風。北東にはうすずみ温泉辺りが見下ろせました。


 山上で白山と対面していると、クマとの遭遇や車の故障に対する不安が薄らいでゆきます。「若悪獣圍繞 利牙爪可怖 念彼観音力 疾走無辺方」。何事が起きようと、観音さま即ち白山妙理大権現の思し召しとしてありのままに受け容れ、力を尽くすのみ。クマと私の無事を祈り、白山に投地礼をして10時半ずぎ、タンポに連なる尾根へと下ってゆきました。



 下りは1090m峰への尾根ではなく、藪化した山腹の林道を直進。林道終点に戻って雷倉・花房山・小津権現山の小津三山と伊吹山を見つつ歩き、正午前に林道分岐に戻りました。タンポの山腹(南回り)では往路にクマと出会ったので、復路は北回りに下ることに。南にタンポを遥拝しつつ林道を東へ下ってゆきました。


30分程で尾根筋の林道は消え、南の中又谷を目指して藪に突入。斜面はかなり急なうえガレて歩きにくく、樹を伝って降下しました。


鬼の金棒みたいな幹の樹もあり、掴むと痛かったです。


樹間には車で上ってきた林道が見下ろせました。


 13時前、谷筋に水が流れ始めたので冷たい水で洗面し、喉を潤しました。シカの角が落ちていました。


さらに樹を伝って急降下し、13時半前に中又谷に着地。


水が轟々と流れていましたが、ヒルもいました。谷を渡って崖をよじ登ると中又谷の林道に出、下るとすぐ、車で上った林道着。アサギマダラが出迎えてくれました。


林道を10分程上った処が駐車地でした。
 ロードサービスを頼もうにも、斯様な山奥では携帯電話が通じるはずもありません。携帯の通じる処まで歩いて下ることにしました。延々と下ってゆきましたが、圏外。水鳥谷の景色や路傍の不動明王さまに励まされて一時間以上歩き続け、とうとう水鳥谷林道の入口まで来てしまいました。



積載車が到着するまで水鳥を散策。水鳥谷出合のお堂の中は早朝はよく見えず、お地蔵さまかと思っておりましたが、お地蔵さまではなさそうです。宝冠を被っているようですし、三面です。馬頭観音さまでしょうか。根尾川に下ると吊り橋が架かっていました。かなり朽ちているようであります。


根尾谷断層を経て安立神社に参拝し、開運橋からは能郷白山を遥拝しました。


 車は搬送して修理。ロードサービスの方や修理屋さん、本当に有難うございました。今回、白山妙理大権現は様々な試練と課題を与えてくださいました。
 今秋は、本当にクマが多いことを実感しております。先日の尾上郷でも今回でも、車の通わぬ山奥の林道沿いの樹林でお会いしました。山奥にクマがいるのは当然なのですが、山を降りてくるとなると、クマにとっても人間にとっても困ったことになってしまいます。どうか、クマさんも人間さんも無事でありますように…。
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松樸裏

Author:松樸裏
自由と孤独を愛するアウトサイダーと、万物の母たる大自然との一対一の対話
2006~奥美濃の藪山を登り始める
2009~白山三禅定道を毎年登拝
2016~19白山美濃馬場の古の山伏の行場「白山鳩居峯」のうち五宿を毎月巡拝、以後随時巡拝