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姥ヶ岳より白山遥拝

 18日早朝、越前・温見(ぬくみ)の白山神社に参拝し、平家平へと車を進めました。


途中、谷倉の滝やイノシシの仔を見つつ上って7時に平家平着。


平家の落人が住んでいた処です。
 登山道を登り始めると、背後に白山のお姿が現われました。


明るく静かな林の中を登ってゆき、1243mピークを過ぎると正面に姥ヶ岳。


なだらかな尾根を朝日に向かって行道。山頂部はけっこう笹が張り出していました。
 8時半前登頂。北に白山三所権現(大汝峰・御前峰・別山)、その前には荒島岳が鎮座していました。


観音経と白山三所権現ご真言・ご宝号、荒島権現ご宝号をお唱えしました。御前峰と大汝峰の山頂部には白い処が見えます。


御前峰頂上と御宝庫の間の山肌は普段から白っぽく見えるのですが、今日はどうやら冠雪しているようです。姥ヶ岳の山頂には僅かに霜がありました。白山を前に正身端坐。
 9時に坐を立ち、山頂からさらに南へ進むと目の前に能郷白山と磯倉が現われました。


温見峠からの登山道も見えます。般若心経を読誦。東側には、能郷白山から白山へと連なる屏風山・平家岳などの両白の山並を一望。


姥ヶ岳には昔、山姥が住んでいたと伝えられていますが、山姥もきっと白山を拝んだことでしょう。「よしあしびきの山姥が山廻りするぞ苦しき…」。
 白山に投地礼をして9時半に下山。途中で登山道から作業道を西へ進み、左手の尾根上の藪を漕いで倉ノ又山へ。藪に覆われた山頂部はだだっ広く、三角点が何処にあるやら分かりませんでしたが、樹によじ登って部子山と銀杏峰を遥拝しました。


 11時に藪から林道に出、白山や銀杏峰、部子山を拝みつつ下ってゆきました。


林道を横切って右から左へ登山道が下っていましたが、林道を直進。11時半前、樹齢400年以上の大トチノキに参拝しました。


正午前に平家平着。カーラジオをつけると、白山の初冠雪が観測された、とニュースで報じていました。
 下山後、越前大野の歴史博物館で「大野出目家の能面」展を見てきました。江戸時代の世襲面打家(大野出目家・近江井関家・越前出目家)は皆、白山越前馬場・平泉寺の僧、三光坊を祖としています。中世、白山信仰の寺社では猿楽能が奉納され、越前朝倉氏も猿楽能を保護していたそうです。
 会場に、赤鶴(しゃくづる)作と伝わる山姥の面がありました。顔も目も歯も金色で、その形相は、あたかも山の急斜面を喘ぎながら駆け登るかのよう、山姥の苦しげな息遣いが聞こえてきそうです。「よしあしびきの山姥が山廻りするぞ苦しき。」能の「山姥」は、鬼女の姿でありながら人を助け、生死を解脱しているようでありながら、六道輪廻を免れぬ存在であります。「山廻り」は、苦のようで実は楽であり、楽のようで実は苦であるのかもしれません…。
 白山頂の白雪は、苦も楽も共に消し去り、苦も楽も共に照らしています。


「慈は無量の仏、悲は無量の魔、無量の慈悲は無縁の一大慈悲なり」(「摩訶止観」)。これから再び、峰にも谷にも白雪が降り積もり、白山が真っ白に輝く季節がやって参ります。
「法性峰聳えては 上求菩提を現はし 無明谷深きよそほひは 下化衆生を表して 金輪際に及べり」(「山姥」)。
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松樸裏

Author:松樸裏
自由と孤独を愛するアウトサイダーと、万物の母たる大自然との一対一の対話
2006~奥美濃の藪山を登り始める
2009~白山三禅定道を毎年登拝
2016~19白山美濃馬場の古の山伏の行場「白山鳩居峯」のうち五宿を毎月巡拝、以後随時巡拝