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長瀧寺~一・二・三ノ宿登拝

 2月1日、郡上白鳥の正法寺で毎月朝5時半から行われている坐禅会へ。一ヶ月の間には苦しいこと、辛いこと、腹が立つこと、色々ありますが、独りで坐しているだけでは解決できないことが多いものです。此処は、毎月初めに法話を聞き、正身端坐し、己れを見つめ直すことのできる場です。(正法寺については「薬王山正法寺」でご検索ください。西澤英達管主が30年以上続けておられる「テレホン法話」は、0575-82-4321です。)
 坐禅会後、白山美濃馬場中宮・長瀧寺へと向かいました。8時半、雪に覆われた参道を歩いて金剛童子堂に参拝。


白山美濃禅定道とは別の、尾根伝いの行者の道の起点です。拝殿、大講堂、薬師堂、入峯堂跡と巡拝して雪に覆われた尾根に取りつきました。尾根を南西へ登ってゆくと、40分程でガードレールまで雪に埋まった林道に出ました。カンジキを履いて林道から沢沿いに登ってゆき、9時半前に一ノ宿参拝。


宿(しゅく)とは、修験者(山伏)の行場のことです。一ノ宿の本地仏は不動明王。慈救呪をお唱えしました。
 一ノ宿の後ろの尾根は北から南へ上がっており、北に下れば長瀧寺から登ってきた尾根へ、南へ登れば美濃・越前国境の尾根へと繋がっています。雪の尾根を登ってゆくと、朝日が差してきました。


急な尾根を一心に行道。雪はけっこう引き締まっており、カンジキなしでも登れそうですが、カンジキで大きな足跡をつけておけば帰り道の目印になります。登ってゆくと北の樹間に大日ヶ岳と長良川が拝めました。


10時半に美濃・越前国境の稜線に出ました。長瀧寺の古図を見ると、二ノ宿はこの辺りの峰と峰の鞍部にあったようです。二ノ宿に限らず、長瀧寺から神鳩宿までの行者道の宿は山上にではなく、鞍部に設けられていたようです。水の便と、エスケープルートとして使える為でしょうか。北西には三ノ宿の姿。


二ノ宿の本地仏は釈迦如来です。如来寿量品偈を読誦しました。
 国境尾根を北北西に縦走、右手前方に長滝の道の駅、尾根と平行する長良川が見下ろせ、その奥には大日ヶ岳。


二ノ宿からは長滝がよく見えていたことでしょう。11時に1156m峰通過、三ノ宿の右後ろに毘沙門岳が拝めました。


アップダウンのある尾根はやがて西~北西への上りとなり、北に大日ヶ岳、東には長滝の道の駅(白山文化博物館)と鷲ヶ岳。


12時半前に三ノ宿の北東に出ました。


ゆるやかな稜線(厚い雪に埋もれた林道)を登って三ノ宿に登頂。


北側には、左から西山、毘沙門岳、大日ヶ岳と続く行者道の尾根。



此処1305m三角点が「三ノ宿」と呼ばれていますが、本当の三ノ宿(行場)は西山との鞍部にあったのでしょう。三ノ宿の本地仏は阿弥陀如来。西山と毘沙門岳の鞍部に遺構がある多和ノ宿の本地仏は毘沙門天。毘沙門岳と大日ヶ岳の間に現存する国境(くにさか)ノ宿の本地仏は十一面観音菩薩。大日ヶ岳には千(せん)ノ宿と大日宿があり、本地仏は胎蔵界・金剛界の大日如来。さらに芦倉山手前に遺構の残る中須宿(本地普賢菩薩)、丸山手前のカウハシ宿(本地文殊菩薩)、現在避難小屋のある神鳩宿(本地仏は虚空蔵菩薩か不動明王か?)へと続く、白山行者の「鳩居(はとい)十宿」。神鳩で白山美濃禅定道と合流してからは、別山(本地聖観音菩薩)、御前峰(本地十一面観音菩薩)、大汝峰(本地阿弥陀如来)へとさらに続きます。今日は白山は雲に隠れて見えませんが、北面して念仏をお唱えし、来月で5年目となる東日本大震災の犠牲者に回向し、また多和ノ宿から神鳩宿までの諸仏諸尊および白山三所権現のご真言をお唱えしました。
 東側には、歩いてきた二ノ宿の尾根の彼方に白尾山。


山上はひんやりとしていますが、凍てつくほどの寒さではありません。時折、粉雪がちらほらと舞っていました。13時に下山、カンジキの足跡を辿り、前方に長滝へと下る尾根を見つつ国境稜線を下ってゆきました。


14時半に国境尾根から美濃側へ降下。北東~北へと尾根の足跡を下って15時に一ノ宿に参拝しました。雪は朝より緩み、口に含むと丁度よいかき氷でした。
 15時半すぎに長瀧寺の常行堂跡、三重塔跡、開山(泰澄大師)堂跡を巡拝し、大講堂の脇に着地。


大講堂の裏山から湧き出る千蛇ヶ池の霊泉をいただき、大講堂と拝殿に参拝。み仏と白山権現、泰澄大師に感謝しました。
 古の白山の行者たちが、これらの行場で如何なる行を修していたのか、今となっては分かりませんが、登拝(信仰)と登査(研究)と登山(趣味)を兼ねて白山の古道を巡礼することにも、意義はあるでしょう。カメラなど撮らず、余計なものを一切捨てて行ずるのが本当の修行でありますが、当ブログを見て白山と結縁し、仏菩薩と結縁される方が一人でもおられるなら、幸いです。
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松樸裏

Author:松樸裏
自由と孤独を愛するアウトサイダーと、万物の母たる大自然との一対一の対話
2006~奥美濃の藪山を登り始める
2009~白山三禅定道を毎年登拝
2016~19白山美濃馬場の古の山伏の行場「白山鳩居峯」のうち五宿を毎月巡拝、以後随時巡拝