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屏風山登拝

 8月31日、美濃・越前境の屏風山に登拝してきました。五年前にこの山に登った時は、アブにたかられて頭がボコボコになりました。四年前も、頭がボコボコになりました。さて、今回は…
 未明に根尾東谷川の明神様(神明神社)に参拝し、折越峠を越えて越波へ車を進め河内谷林道へ。ゲートまで車で入るつもりでおりましたが、途中、山から崩れ落ちた倒木が道を塞いでいました。



車を停め、6時すぎに出発。10分程でゲートを通過し、河内谷沿いの林道を上流へ歩いてゆきました。途中、崖崩れが林道を覆っていました。一時間程歩くと、ようやく左手奥に屏風山が姿を現わしました。



「登山口」の標識からヤブ中の踏み跡を下り、谷へ。屏風谷沿いに踏み跡を西へ進んでゆくと、東の山の端から朝日が差してきました。
 屏風谷からロープの付いた急斜面をよじ登り、北へ急登。



8時すぎに美濃・越前国境の尾根に出ると、南からの涼しい風。樹の根が張り出したヤセ尾根を西へと進んでゆきました。踏み跡は明瞭ですが、次第にヤブ中のスベリ台の如き急登に。上に屏風山頂部が見えてきました。



南に大白木山と舟伏山、南東にはドウの天井や明神山を遥拝。



笹や灌木の中の「滑り台」を、一心に登ってゆきました。



 9時すぎに登頂。東に平家岳と美濃平家岳。



北には荒島岳の右に経ヶ岳・赤兎山。



白山は雲に隠れていました。西には雲を被った能郷白山と姥ヶ岳、北西に部子山と銀杏峰。



南には大白木山、舟伏山、日永岳。



乾いた南からの風は、涼しいというよりは寒いくらい。白山の方を向いて法要を修し、石の上に坐しました。静かな山頂では、アゲハチョウやアブ、ハエ、ツバメ、バッタ、トンボなどが各自気ままに、あるがままに過ごしていました。



湿度が少なく爽やかなためか、アブは全く寄ってきません。下界でのストレスや苦しみ・怒り・悲しみなどの感情をまぎらそうと、敢えてアブに刺されてボコボコになるつもりで来たのでしたが、白山権現はそうさせてはくれませんでした。
 一時間程すると、能郷白山にかかっていた雲が消え、イソクラと能郷白山を遥拝。



突如、上空に二羽のハヤブサが現われ、組んず解れつ、平家岳の方へ飛び去ってゆきました。



さらに一時間程すると白山が雲のヴェールを脱ぎはじめ、左側から徐々にお姿を現わし始めました。経ヶ岳・赤兎山の右に見えてきた、長く優美な裾。やがて、大汝峰と山頂・御前峰が雲の間に示現。



御前峰の右に見えるはずの別山は、雲に隠れたままでした。右側の裾は、丸山・芦倉山・大日ヶ岳。さらに右へ、鳩居行者の尾根から平家岳を経て此処へ、そして能郷白山へと続く、広大な両白山地。白山を遥拝し、白山本地・十一面観音菩薩ご真言と大汝峰本地・阿弥陀如来の名号、白山上人(西因上人)発願文をお唱えしました。
「若し白山の名を聞く善悪諸衆生、生死に流転せば、我即ち成仏せじ。…我が日本国は仏法他境より繁昌す。是を以て辺鄙下賤の人民たりと雖も、誰か見仏聞法の功徳無からん。…嗟乎、十悪五逆は風前の塵、妄想顛倒は空中の花。弥陀の白毫一たび照らさば、煩悩の黒業悉く除かれん。…」(藤原敦光「白山上人縁記」)
私の、私たちの煩悩・業がいかに深くとも、いや、深いからこそ、白山は、み仏の白毫は、私たちを常に照らし、導いておられるのでありましょう。
 白山に向かって投地礼をし、11時半に下山。越前・美濃国境のヤブ中の「滑り台」を屏風谷へと下ってゆきました。



一時間で屏風谷に着水。



13時に林道に戻り、屏風山頂を遥拝して般若心経を読誦しました。



昼の日差しの下、林道を南下。



崖から滴る清水を求めてカラスアゲハが舞っていました。



林道を覆う崖崩れを乗り越える際、ズッコケてしまい、袖をまくっていたため、尖った石で腕に赤線が三本彫られてしまいました。



ヤブや沢ではほぼ無傷だったのですが…。これも、白山権現のお導きでありましょう。南無白山妙理大権現。
 14時すぎに駐車地に戻りました。帰りに越波の願養寺と八幡神社に参拝。



願養寺は白鳳2年(674)天武天皇の勅願寺となり、海蔵院根尾寺と称したそうです。当初は法相宗でしたが、平安時代に天台宗、鎌倉時代に浄土真宗に改宗し、願養寺と改号しました。江戸時代に火災で本堂を焼失し、元禄年間に円空和尚が再建、現在の本堂は明治32年のものだそうです。念仏をお称えし、台風による岩手・北海道豪雨で亡くなられた方々のご冥福をお祈りしました。境内にある「越浪和願の鐘」は、誰でも撞いてよいそうです。鐘を撞かせていただき、平和を祈願しました。


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松樸裏

Author:松樸裏
自由と孤独を愛するアウトサイダーと、万物の母たる大自然との一対一の対話
2006~奥美濃の藪山を登り始める
2009~白山三禅定道を毎年登拝
2016~19白山美濃馬場の古の山伏の行場「白山鳩居峯」のうち五宿を毎月巡拝、以後随時巡拝