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白山美濃禅定道登拝・上

 毎年、10月中には初冠雪している白山ですが、今年の初冠雪は遅く、11月2日でした。その前日、白山中宮長瀧寺から尾根伝いの行者の十宿を五宿巡拝したのですが、午前中は山上は雨でした。三ノ宿からも毘沙門岳からも白山は見えず。雪が降っていたのでしょう。毎月行じているこの苦行、地道に続けて参る所存です。
 11月6日・7日は好天の予報。これから雪が積もり日も短くなってゆくので、今年最後のチャンス、と、白山美濃禅定道を登拝することとしました。6日早朝、長瀧寺、中居神社と巡拝して大杉登山口を6時半に出発。ジャンパーを脱ぎ、今清水社、大杉に参拝。色づいた樹々の中を、落葉踏みしめ登ってゆきました。



おたけり坂を登って7時半に雨やどりの岩屋着。



道の脇にわずかな雪が現われ始めました。美濃禅定道と鳩居行者十宿の合流点・神鳩宿に参拝し、母御石へ。



別山の大平壁は、うっすらと雪化粧。8時半に銚子ヶ峰に登頂し、別山本地・聖観音菩薩を拝みました。



一ノ峰、二ノ峰と縦走し、水呑権現(本地はお釈迦さまの誕生仏)にて如来寿量品偈を読誦。



三ノ峰に登り、別山の後ろに御前峰・大汝峰の白山三所権現を遥拝しました。



雪は北向きの斜面にはありますが、南向きの斜面では溶けていました。
 11時に別山平着。御手洗池は凍っていました。



別山に向かって般若心経を読誦し、聖観音菩薩・虚空蔵菩薩ご真言をお唱えしました。11時半、別山登頂。



風は穏やか。雲の上に白山頂・御前峰と大汝峰が頭を出しており、七倉山と四塚山は雲を被っていました。



雲海の彼方には北アルプスの山並。御舎利山にて舎利礼文をお唱えし、尾根を縦走。天池を経て13時に油坂ノ頭着。



「火口から2.5km圏内」の標識が設置してありました。油坂を下って赤谷で水を汲み、南竜ヶ馬場へ。トンビ岩へと登ってゆくと、うっすらと雪を被った御嶽山が望見できました。



14時半すぎにトンビ岩着、南に別山、北に御前峰を拝みました。



室堂から御前峰へと登ってゆき、15時半すぎに登頂。



白山奥宮にて観音経を読誦し、白山本地・十一面観音さまに世界の平和と、白山鳩居宿巡拝のご加護をお祈りしました。
 白山頂部は北風が冷たく、ジャンパーと手袋着用。



雲海の彼方には乗鞍岳や北アルプス。



六地蔵に参拝し、夕日に向かって念仏をお唱えしました。



六地蔵から千蛇ヶ池へ下ると、火口の万年雪の一部が崩れており、中に池を拝むことができました。



この池は、泰澄大師が千匹の蛇を閉じ籠め、蛇が出ようとすると上の御宝庫が崩れ落ちる、と伝えられています。また、長瀧寺の裏に湧いている霊水は千蛇ヶ池とつながっていると伝えられ、私もよく汲ませていただいております。千蛇ヶ池は実際には泰澄大師よりも後世に開いた火口のようですが、伝承の意味を掴むことが大切だと思います。「千蛇」とは私たちの煩悩・業・報いの三障、「御宝庫」とは法身・般若・解脱の三徳、と捉えることもできましょう。
 17時前に大汝峰に登頂し、本地・阿弥陀如来に念仏と白山上人(西因上人)の願文をお唱えしました。夕焼けの御前峰と剣ヶ峰・翠ヶ池、さらに別山を遥拝。



やがて夕日が沈み、空には半月。





白山会の小屋は扉が雪に埋もれており、雪かきをしました。北には加賀の夜景。


 何故に、独りで斯様な山上に籠るのでしょう。苦しみ尽きせぬ現実から逃避するため?時には、現実から距離を置くことも大切です。しかし、山の上で新たな視点・新たな勇気をいただき、山を下って現実に処してゆくこと、それこそが、白山の光明・み仏の光明を、苦しみに充ちた日常に反映することであろうと思います。また、山で神仏に祈るだけではダメで、本当の祈りには行動が伴うはず。空念仏、形だけの儀式やパフォーマンスに堕さぬよう、心してゆきたいと思います。
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松樸裏

Author:松樸裏
自由と孤独を愛するアウトサイダーと、万物の母たる大自然との一対一の対話
2006~奥美濃の藪山を登り始める
2009~白山三禅定道を毎年登拝
2016~19白山美濃馬場の古の山伏の行場「白山鳩居峯」のうち五宿を毎月巡拝、以後随時巡拝