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桧峠~大日ヶ岳~銚子ヶ峰登拝・上

 白山美濃馬場・中宮長瀧寺の古の修験者の行場「白山鳩居十宿」のうち、五宿目までを半月ごとに巡拝しておりますが、五宿目から十宿目までを久々に縦走することにしました。長瀧寺から尾根伝いの鳩居峯は、毘沙門岳から桧峠に下って大日ヶ岳へ登り、銚子ヶ峰手前の神鳩宿まで「逆S字」の尾根です。一方、長瀧寺から旧桧峠を越えて石徹白に下る美濃禅定道は、神鳩まで「S字」です。両方合わせると、南東の長瀧寺から真ん中の桧峠を経て北西の神鳩まで、「8の字」になります。半月ごとの巡拝行は「8の字」の下半分、今回のルートは上半分ということになります。
 長瀧寺から鳩居峯五宿目にあたる国坂ノ宿(国境ノ宿)は、桧峠の少し先にあります。此処までの鳩居峯は千三百m級の峰々ですが、六宿目からは千六百~千七百m級の峰々となります。藪は深く、また、八宿目の中須宿(中州宿)と十宿目の神鳩宿の他は宿(行場)の跡も不明です。五年前の4月に残雪上を縦走して銚子ヶ峰まで登り、翌日、禅定道を下りましたが、今回はできれば三ノ峰まで、あわよくば別山まで行くべく、未明に長瀧寺に参拝したのでした。
 参拝前は、路面は濡れていたものの雨は止んでいました。しかし参拝中から雨が降ってきて、やがて激しい雷雨に。道の駅に車を停めて一時間以上待機しました。これも、白山権現のお導きでありましょう。三ノ峰・別山はあきらめて銚子ヶ峰まで登ることとし、小降りになってから車を桧峠へと進めました。カッパを着、6時半前出発。国坂ノ宿に参拝し、本地・十一面観音さまのご加護を祈って大日ヶ岳へと登ってゆきました。


雨は一旦上がり、強い西風。シーズン終了のスキー場を登って振り向けば、南に毘沙門岳。


標高千四百m辺りからは、西から吹きつける霰の中、雪庇上を縦走してゆきました。
 水後山の手前から南側に、長滝から二ノ宿・三ノ宿・毘沙門岳・桧峠と続く鳩居峯を一望。


水後山からさらに鎌ヶ峰、大日ヶ岳へと縦走。


8時半前に鎌ヶ峰着、霰が吹きつけ展望なし。


大日ヶ岳へと登ってゆくと、霰は雪となりました。9時、大日ヶ岳登頂。


大日如来即ち毘盧舎那如来の御前で梵網菩薩戒経偈を読誦し、白山の仏法興隆を祈願しました。かつては御前峰・別山・大汝峰はじめ、山中にたくさんのみ仏が祀られていた白山ですが、現在、白山の中できちんとみ仏が祀られているのは、この大日ヶ岳ぐらいでしょう。大日ヶ岳周辺には千之宿(泉之宿)と大日宿の二つの行場があったそうですが、場所は不明です。五年前にこの尾根を縦走した際、大日如来さまは首まで雪に埋もれていました。今年の雪は一気に降り、一気に融けているようです。
 雪の中、天狗山へと縦走。毘沙門岳~桧峠~大日ヶ岳には登山道がありますが、此処から先の鳩居峯は激しい藪です。無論、この時期は大量の残雪。


雪は横殴りの霰となり、痛いです。天狗山から西へ縦走した後、北西へ。中州宿へと下る尾根は分かりづらく、昨年7月に天狗山から中州宿に下った際は尾根を間違えました。残雪期は藪が雪の下なので見張らしがよく、尾根を間違わずに進めるものですが、今日は雪雲で展望なし。はたしてこの尾根でよいのだろうか・・・と思っていたところ、突如、空が晴れてきて前方に芦倉山がお姿を現わしたのでした。


明らかに、尾根を一つ間違っています。中州宿本地・普賢菩薩にお導きを感謝し、谷を渡って隣の尾根へと乗り換えました。
 11時15分頃、中州宿着。宿跡は雪の下。


般若心経と普賢菩薩ご真言をお唱えしました。真っ白な山頂目指して芦倉山へ。


南東に、大日ヶ岳から歩いてきた鳩居峯が見渡せました。


山頂部は再び、西から霰のつぶて。十二時半前に芦倉山登頂、丸山へと続く尾根を北へ進んでゆきました。


風は凍てつくほどではありませんが、左から無数の霰の弾丸ライナー。


急峻なヤセ尾根には藪が出ており、豪雪に鍛えられた灌木の中をよじ登りました。


丸山手前のピークから東に見下ろす、尾上郷。


この辺りの何処かに、九宿目のカウハシ宿があったはずです。般若心経とカウハシ宿本地・文殊菩薩ご真言をお唱えしました。
 鳩居峯を丸山へ縦走。


登ってゆくと、白い霧と一面の残雪の区別がつきません。14時前、丸山登頂。


相変わらずの突風と霰。丸山から西へ縦走し、15時に禅定道の尾根と合流しました。南に少し下れば神鳩宿(避難小屋)ですが、先に銚子ヶ峰に登ることにしました。母御石へと登り、銚子ヶ峰へ。


銚子ヶ峰への登りは、上から凍てつく霰の吹雪、雪の表面が固まって滑ります。アイゼンは使わず、一歩一歩かかとをしっかり打ちつけて登ってゆきました。
 16時すぎ登頂。


展望はありませんが、北面して観音経と白山権現ご真言・ご宝号をお唱えしました。17時前に神鳩避難小屋に下り、心経と神鳩宿本地・虚空蔵菩薩ご真言をお唱えしました。


あるいは道を遮り、あるいは道を照らす仏菩薩のお導き。我を捨てて、仏菩薩のお導きに順い一心に念仏行道するのみであります。雲は晴れてきて、18時、小屋の前より、芦倉山から歩いてきた鳩居峯を遥拝しました。


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松樸裏

Author:松樸裏
自由と孤独を愛するアウトサイダーと、万物の母たる大自然との一対一の対話
2006~奥美濃の藪山を登り始める
2009~白山三禅定道を毎年登拝
2016~19白山美濃馬場の古の山伏の行場「白山鳩居峯」のうち五宿を毎月巡拝、以後随時巡拝