FC2ブログ

記事一覧

山の庵の桜の木 2

あしひきの 山の庵の桜の木 風に揺らめく枝見れば まだまだ固いつぼみたち 下界はすでに盛り過ぎたが 山の庵は遅い春 桜の下の残雪は あと数日の命だろう梢より 鳥の声する桜の木 ウソかと見ればさにあらず やって来たのはヤマガラだ 花の咲くのを待ち遠み 風に揺らめく枝の上 白く輝く白山に 見守られつつ花を待つヤマガラも 野人も共に楽しみに 君が咲くのを待っている 春が此処まで登るのを いまかいまかと待...

続きを読む

山籠り 早春

下界の喧騒逃れるにゃスピード出して走るよりスローでゆくにこしたことはないモロ松 青い牛に乗り山の庵へと登ってゆけば鹿さんたちがお出迎えまあ久しぶり元気でしたの?まあまあだったよ君らこそ冬の間はどうしてたんだい?挨拶すますと白いお尻を見せつつ彼らは林の中へ野人は庵へと入っていった庵の周りの雪だいぶ融け長靴なしで歩けるくらい下界は桜が咲いてるが山はまだまだ清静だ夜のしじまに響く渓声時おり聞こえる風の音...

続きを読む

山の庵の桜の木

あしひきの 山の庵の桜の木 花を透かして拝む白山 そんなつもりで楽しみに 開花待ちしに丸々と 太った鳥がやって来て 白山見つつポリポリと 桜の花芽つまみ喰い 一羽にあらず二羽三羽 こちらに気づき逃げもせぬ 枝の高みで悠々と 我を見下ろすポリポリとその鳥の 名前はウソだウソぢゃない ウソという名のその鳥は 桜の花芽よく食べる 鳥と仲よく折り合って 生きてゆこうと思えども 桜の花も守りたい 庵の下の地...

続きを読む

解放

生きづらい 下界逃れて雪残る 山の庵にモロ松籠る 下界では到る処に カメラ有り防犯カメラ ドラレコに小型オービス 神出鬼没容赦なく 人の隙つき仮借なく 万札奪うモロ松は 妻と別れてからずっと 毎月毎年養育費 払い続けた妻亡き後も 約束を守り続けた 子らのためやっと終わると ホッとする暇もなく来た 出頭書世の中こんな ものなのかわが身から出た 錆びなのかああ生きづらいいくらでも 土下座してやる望むな...

続きを読む

無名の樸

オイラは無名の原木(げんぼく)さオイラの故郷 山の中白山連峰 谷の奥伐られて売られるはずだったところが山抜け 沢下り長良川に落ち ドンブラコドンブラコッコと流されて水引きゃ河原に ゴロリンコ増水のたびに流されて此処まで来たっていうワケさオイラは無用の長物さドデカいひょうたん 役立たぬだけど荘子に使わせりゃ浮き袋にして水遊び枝曲がりクネる大木も何の用にもたたぬけど荘子のオジサンこう使う無何有の郷に移植...

続きを読む

朝三暮四

ドカ雪で始まった丑年おまけに緊急事態宣言山小屋に行きたいのは山々いつになったら行けるのだろか一月後半 温(ぬく)とい日続きそろそろ行こかとその気になるも一月末にまた来た寒波チェーン巻いてまで行く気にゃならぬ荘子オジサンこう書いたサル飼う人がサルたちにトチの実見せてこう言った「朝は三つで暮に四つだ」サル皆怒った そこでこう言った「朝に四つで暮は三つだ」サルたちみんな喜んだ一日七つに変わりはないのにコロ...

続きを読む

コビッドラプトル

年明け モロ松訪れた郊外の町最近 辺りに出没しているという小型で すばしこい肉食恐竜駅から 小川を渡って歩を進めるとギャーッ!と どこかで奴のかん高い声大きな 建物に着き上る途中も外から 奴の声が響いていた誰もが 不安にかられた目つきをしていた突然 建物の外で人の悲鳴がとうとう 奴は此処までやって来た誰もが 右往左往し逃げまどうモロ松 非常階段降りてゆく下には バスが一台停まっていた急いで 皆で駆...

続きを読む

リモート(遠隔)

七色の輪その中に現わるあなたの坐相金色(こんじき)の身紺色の螺髪(らほつ)青い瞳は海のよう無縁の慈悲あなたを見上げ掌を合わす無碍の光明 無量の寿命虚心に称えるなむあみだぶ眉間の白毫まばゆく輝き野人の心を照らしぬく安楽国あなたはそこを動かねどあらゆる処にお姿現わす八万四千の迷いの波に煌めく八万四千の光八万四千のあなたの化身右の掌あげ左掌さげたその指は下品下生の印結ぶ赤い唇み法(のり)を説けど凡夫の耳にはよ...

続きを読む

山の庵にて 初冬 十首

あしひきの山のもみぢ葉散り失せて木の間に光る雪のしら山カモシカにシカにキツツキ・トラツグミ山に生かさる同胞(はらから)たちよたらちねの母なる山に照らされて共々老いん同胞たちよ朝な夕な母なる山を称(たた)えつつ共に折り合い伴々往かんしら山は白の中にも白き山弥陀の白毫照らさざるなし恥だらけ迷いだらけの馬鹿息子母なる山は見捨てたまわずしら山の清き光に照らされてわが身は老いんこれの庵にしら山の清き光を照り返し...

続きを読む

山の庵で自然と折り合う

寄せては返すCOVID-19アッという間に一年が経つ中村医師がアフガニスタンで狙撃されたのが十二月四日かつて中村先生はペシャワール会報にこう書いた「通信・交通の便だけ、悪いことも沢山、速やかに起きるようになりました。」(№140)先生亡き後たちまちにCOVID-19は世界に広まり寄せては返すパンデミックモロ松かつて先生の講演で聞いた「人間と自然がいかに折り合っていくか」胸に刻まれたこの言葉四月・五月のコロナの禍中自粛で...

続きを読む

白山順禮写真館

Haxanjunrei

松樸裏

Author:松樸裏
自由と孤独を愛するアウトサイダーと、万物の母たる大自然との一対一の対話
2006~奥美濃の藪山を登り始める
2009~白山三禅定道を毎年登拝
2016~19白山美濃馬場の古の山伏の行場「白山鳩居峯」のうち五宿を毎月巡拝、以後随時巡拝