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記事一覧

土偶~フォッサマグナの女神

あなたはいったい誰なのか? ヒスイの大珠(たいしゅ)が作られていた越後・糸魚川の縄文時代の 遺跡に埋められていたというあなたは?紀元前三十六~三十一世紀頃の 縄文時代中期前半にあなたは縄文人の手で作られ祀られた スリムな身体(からだ)に丸い乳房へその下にはウェアリング・パンツ 身体は見える笑った顔のようにもだけど頭は宇宙へと開き 口?あるが目なく側頭に耳飾りみたいなもの人間離れした不可思議な顔で 超時...

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山の真夏の雷雨の夜

盆の入り山の庵に来てみればうだる暑さの下界より十℃も低く心地よい日差しも風も穏やかでいつもながらの静けさだだけど次第に雲湧いて夕立と雷の音激しい雨に稲光り庵が揺れる轟音にこれはやばいとブレーカー切って雷鳴遠のくの待つ雷の音がようやく離れると再び入れたブレーカーだが通じない停電だ切ってよかったブレーカー頭にヘッドランプ点け今夜はまるで避難小屋水とプロパンガスあるが風呂の給湯使えないシャワーの水で行水...

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梅雨のさ中の山の庵

雨曇る梅雨のさ中の山の庵(いお)雄鹿が野人出迎えるカモシカ母子もこんばんは下界は蒸して寝苦しい山は涼しく快眠だ窓を開ければ自然風扇風機エアコンいらぬオーアオーアオと聞こえるアオバトの声樹上より庵(いおり)の庭に生えた草そろそろ草を刈らなけりゃだが草刈機など野蛮この時期に咲く花残し刈込鋏軽く刈る六月半ば星団の如くに咲いたコアジサイ下旬になると色褪せて真白に咲いたバライチゴ花はたちまち実と成って茂みに光る...

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中春~ザラスシュトラの天啓の朝

五月四日夜明け長良川に降り 昇る朝日を拝んだ東に鳥たちも飛びつ歌いつつ 闇に打ち勝つ光を讃う今から二千六百~三千年前の マジヨーイザルマヤ祭(中春、五月四日)の明け方のこと三十歳のあなたは祭に供えるハオマ(薬草)を濾しに 降りていったダーティヤー川(アフガニスタンのハリー川)に四筋になって流れる川は 渡ってゆくほどに深くなった(写真は出雲の斐伊川、2019/1/31)水を汲み岸に戻ったあなたは 光輝く男神を見た背...

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春の雨の音越えて

あしひきの山の庵の春の雨昨夜も今朝もまた昼も午後になってもトコトコと屋根をたたいて降りしきる風に揺らめく樹々の枝枝に光って落ちる露西の窓には雨かかり雨戸を閉めて庵(いお)籠りすでに下界は桜散りもうヒヤシンス枯れてるが花芽小さくまだ固い山の庵の山桜鉢植えのヒヤシンス咲き長く花持ち楽しめる地植えのは顔土に出し蕾開くのいつだろかようやく雪は融けたけどゆったり遅いこの庵(いお)の春あしひきの山の庵の春の雨雨風...

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ノウルーズ(春分)

ノウルーズペルシア暦の元日に七つのس(スィーン)で始まるものを供えて讃えようすべての善の創造主アフラ・マズダーと預言者ザラスシュトラ・スピターマを貧者を導く牧者をスィーブ(سیب)はリンゴ美しさスィール(سیر)はニンニク健康ソマーク(سماق)はスマック朝日セルケ(سرکه)はビネガー円熟セッケ(سکه)はコイン富表わすサブゼ(سبزه)は麦の芽成長ソンボル(سنبل)はヒヤシンス春七つのس(スィーン)お供えし新たな春を迎えよう新たなる日...

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旅立ち 3

Ⅰ私はツルハシで地面を掘っていた土の中に柱状節理のような何かが現われていた掘り進めてゆくうちにそれは石でできたあるいは陶土で作られた鳥の翼のようなものと判明したまだ片方の翼の下部しか見えていないが明らかにそれはゾロアスター教のシンボルフラワシを象ったものだったフラワシとは守護霊であり魂だ亡き人のフラワシはノウルーズ(春分)前に故郷に来るという私の魂はまだ埋もれている石化していて羽ばたけない心の大地に...

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山の庵の冬の朝~大寒

あしひきの山の庵の冬の朝こたつを出ると室内はマイナス一℃気持ちよい長靴で踏む白い雪まるで残雪期のように引き締まり歩きやすいが今日はまだまだ大寒だ新雪がまた降るだろう白いフードで見上げれば樹の上にたくさんの鳥ヤマガラさんにご挨拶いい天気だねだけど午後雪降るらしい気をつけなやあ白頭巾あんたこそ腰の痛みに気をつけなカンカンカンと連打する大きな音が聞こえくるこれはコゲラの音じゃない探すとやはり其処にいたオ...

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マダム・サシガメの最期の十日

彼女が姿を現わしたのは 十一月半ばのことだった山の庵のウッドデッキで 左の中脚失って触っても逃げることもできずにいた マダム・オオトビサシガメはまだ息はありわずかに動く 虎の模様の長い触覚鳥に襲われたのだろうか 雨戸か網戸にはさまれたのか?これから冬越しだという時に 伏せっていた彼女は山小屋の前に彼女のいるまさにこの場所で トラツグミが死んだ二年前山小屋の窓にぶつかって 此処に横たわった血を吐いて...

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この山の庵

この庵(いお)は 山の野人の避難小屋夏でもまるで秋のよう 白山白くなる頃にゃ冷蔵庫いらずコタツ出し みかん食べつつラジオ聞く冬は気温が低すぎて 水出ぬこともよくあるがペットボトルの水使い それも尽きれば雪融かせばよいこの庵は 野人の白山遥拝所五~十月は樹が茂り 白山の姿見えねども色づいた葉が枯れ散ると 見える冠雪した白山そして四月の終わりから 五月初めにやっと咲く白き山桜の花を 透かして拝む白山権現...

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Haxanjunrei

松尾如秋

Author:松尾如秋
自由と孤独を愛するアウトサイダーと、森羅万象を統べているものとの一対一の対話
白山と、白山に育まれているすべてのものへの讃歌
2006~奥美濃の藪山を登り始める
2009~白山三禅定道を毎年登拝
2016~19白山美濃馬場の古の山伏の行場「白山鳩居峯」のうち五宿を毎月巡拝、以後随時巡拝