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記事一覧

二十一世紀と縄文時代の温暖化

 令和五年(2023)十一月十一日、午後おそく長良川畔のねぐらから裏山へ登り、北の樹間に拝んだ白山三所権現。御前峰(本地・十一面観音菩薩)と別山(本地・聖観音菩薩)の中央奥に大汝峰(本地・阿弥陀如来)が頭を覗かせる、この山越来迎阿弥陀三尊を拝めるのは、白山の南側からだけだ。温暖化の続く近年には珍しく、今年は十月初旬に初冠雪した白山。だがその後一ヶ月経っても、雪は積もっては融けてを繰り返している。(2023/10/22、...

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中春~ザラスシュトラの天啓の朝

五月四日夜明け長良川に降り 昇る朝日を拝んだ東に鳥たちも飛びつ歌いつつ 闇に打ち勝つ光を讃う今から二千六百~三千年前の マジヨーイザルマヤ祭(中春、五月四日)の明け方のこと三十歳のあなたは祭に供えるハオマ(薬草)を濾しに 降りていったダーティヤー川(アフガニスタンのハリー川)に四筋になって流れる川は 渡ってゆくほどに深くなった(写真は出雲の斐伊川、2019/1/31)水を汲み岸に戻ったあなたは 光輝く男神を見た背...

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初参り・初登り~敬愚比丘と月の兎

令和五年(2023)一月四日朝八時前 白山美濃馬場・白山中宮長瀧寺(ちょうりゅうじ)に初参り粉雪舞うも穏やかな天候 さほど積もっていない十二月のドカ雪以来白山神社の拝殿と本殿にて 白山三所権現にご挨拶大講堂にて般若心経唱え 宝篋印塔に陀羅尼誦す白山有縁の生きとし生けるものたちに 今年もご加護を垂れたまえ五十を過ぎたこの野人めを 今年も白山に登らせたまえ長瀧寺から長良川を渡り かんじきで登る御坊主ヶ洞雪に足...

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叺谷~大日ヶ岳・ミタカイ山登拝1

令和四年五月三日夜 山の庵の外に出てみれば満天の星そして北の空高く 北斗七星が輝いていた翌五月四日朝五時に 長良川源流の夫婦滝へ(巻頭写真)車を分水嶺公園に停め 歩き始めた大日ヶ岳へ東の山の端から射す朝日 叺(かます)渓谷へと降りてゆく夫婦滝上流の谷に沿い 朝の渓流遡る五月四日はペルシア暦の 元日である春分から四十五日目だゾロアスター教では 中春の祭マジヨーイザルマヤ三十歳のザラスシュトラが ダーティ...

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無名の樸

オイラは無名の原木(げんぼく)さオイラの故郷 山の中白山連峰 谷の奥伐られて売られるはずだったところが山抜け 沢下り長良川に落ち ドンブラコドンブラコッコと流されて水引きゃ河原に ゴロリンコ増水のたびに流されて此処まで来たっていうワケさオイラは無用の長物さドデカいひょうたん 役立たぬだけど荘子に使わせりゃ浮き袋にして水遊び枝曲がりクネる大木も何の用にもたたぬけど荘子のオジサンこう使う無何有の郷に移植...

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川の向かいの藪の山

一遠出自粛中のモロ松は歩いて川の向かいに渡り神社の裏の山へと登った薄藪踏んで尾根に出て踏み跡辿り登ってゆけば祠がひっそり鎮座していた小山の上に登頂したが樹々に囲まれ展望はない北へと続く尾根道進み次のピークの手前より眼下に望んだ長良川モロ松さらに歩んでいったすると次第に不思議な世界へ土塁のような高みに出ればさらに奥へと土塁が続くやがて現われた巨大な巌(いわお)麓に広がる集落田畑彼方に横たう奥美濃の山日...

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身近な自然~自粛する勇気

 大自然と対話をするのに、必ずしも遠くまで行く必要はありません。「其の出づること弥いよ遠くして、其の知ること弥いよ少なし。」(「老子」第四十七章)新型肺炎の長引びく流行は、身近な自然を見直すよい機会でもあります。 3月22日、私のねぐらから長良川に降り、河畔を散策。処々に咲く菜の花。対岸から響くウグイスの題目。高賀山を遥拝しつつ、長良川上流・毘沙門岳の中腹から流れてきたと伝わる毘沙門天王のお堂に参拝し...

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長良川べりの秘窟絶壁

 秘境とは、山の奥にあるとは限りません。白山連峰を源流とする長良川の中流。川べりの絶壁に、ぽっかりと開いている洞窟。周囲は険しく、近寄るのはかなり危険です。 下流側から川に沿った山裾の藪を掻き分け進むと、人が何人か入れるくらいの窟があります。さらに歩を進めて河原に出ると、その先は絶壁。藪山に登って険しい山腹をトラバース。尾根の薄藪登ってゆけば山上の鉄塔に出ますが、絶壁の下に降りる道はありません。山...

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白山鳩居峯中四宿巡拝

 白山美濃馬場・白山中宮長瀧寺の古の山伏の行場「鳩居峯」に九~十あったと伝わる「宿」のうち、五宿目までを毎月巡拝させていただいておりますが、今年は一月半ばを過ぎても積雪が特に少ないです。山麓の長瀧寺は、以前は正月には境内が厚い雪に覆われ、雪の参道を長靴で歩いてお参りしたものです。人間の記憶というものはけっこうあやふやなものなので、試しに当ブログの記事の写真を確認しますと2012年1月6日2015年1月4日2017...

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立花~高山~鶴形山~黒地峠放浪2

(承前) 8月19日、洲原神社内宮(鶴形山)を下って長良川水力発電所用の水路を渡り、長良川鉄道の線路沿いに歩を進めて11時半に慈光寺に参拝。ご本尊はお地蔵さま。地蔵菩薩は白山六所王子のお一人・禅師王子の本地仏。洲原神社外宮(山麓)に白山三所権現の前立として地蔵菩薩(十禅師)が祀られていたこと(「洲原白山並安定由緒書」)と、関係があるのかもしれません。洲原神社にて白山三所権現に参拝。社前を流れる長良川の水量も、数...

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松尾如秋

Author:松尾如秋
自由と孤独を愛するアウトサイダーと、森羅万象を統べているものとの一対一の対話
白山と、白山に育まれているすべてのものへの讃歌
2006~奥美濃の藪山を登り始める
2009~白山三禅定道を毎年登拝
2016~19白山美濃馬場の古の山伏の行場「白山鳩居峯」のうち五宿を毎月巡拝、以後随時巡拝