越中婦負・古墳丘陵放浪 2
- 2023/07/26
- 21:21

(承前)六治古塚墳墓(ろくじこづかふんぼ)も弥生時代終末期(三世紀前半)の 四隅突出型墳丘墓である谷を挟んで北東には同時代の 集落跡の千坊山遺跡がある六治古塚墳墓から北へ進み各願寺に 参詣し西へ進むと花水谷各願寺の僧が閼伽水を汲んでいたという さらに進むと睡蓮咲くため池に山道を上り勅使塚古墳(ちょくしづかこふん)へ 古墳時代前期(三世紀末)の前方後方墳踏み跡を南西へ進むと五ツ塚古墳群 一列に五基並んでいる円...
越中婦負・古墳丘陵放浪 1
- 2023/07/25
- 20:10

令和五年(2023)七月二十二日朝四時半 神通川左岸の鵜坂神社に参拝崇神天皇十年(四世紀初頭)北陸に 遠征した大彦命(おおびこのみこと)により創祀天平十八年(746)に越中国守と なった大伴家持(おおとものやかもち)は天平二十年(748)に越中国内の諸郡を巡行し 射水郡から砺波郡を経て来た婦負(ねい)郡に鸕坂川(うさかがわ)渡る瀬多みこの吾(あ)が馬(ま)の足掻(あがき)の水に衣(きぬ)ぬれにけり(「万葉集」四〇二二)神通川越しに拝...
吉備武彦命の越遠征の足跡 4 後史
- 2023/06/08
- 01:21

(承前) 古墳時代前期・四世紀中葉の景行天皇十二年、白山南麓、越前・美濃境の石徹白に吉備武彦命(きびのたけひこのみこと)が伊弉諾尊(イザナギノミコト)を祀った後、石徹白には吉備氏の一族が入植したようで、二年後には年に四度の祭礼が定められている。(石徹白の中居神社、2023/4/12白山登拝時)その後、仁徳天皇の四年(五世紀前半)には流行した疫病を鎮めるため、出雲の須賀から素戔嗚尊(スサノヲノミコト)、出雲の杵築から大...
吉備武彦命の越遠征の足跡 3 越飛濃
- 2023/06/05
- 21:20

(承前) 越後の刈羽で天照大御神を祀った後、吉備武彦命(きびのたけひこのみこと)の分遣隊は久比岐国に戻り、おそらく海沿いに越中へと軍を進めた。そして伊弥頭(いみず、射水)を経て砺波郡に入った。「古事記」によれば、砺波郡を本拠とする利波臣(となみのおみ)の祖は日子刺肩別命(ひこさしかたわけのみこと)。(日子刺肩別命を祀る南砺市岩木の荊波神社(うばらじんじゃ)、2023/5/23参拝時)日子刺肩別命は吉備武彦命の大叔父であ...
奥出雲巡礼/横田~船通山
- 2019/11/16
- 19:02

11月8日朝、奥出雲の出雲横田駅で下車。前夜は曇っていましたが朝から好天で、上着も不要。斐伊川を源流の船通山へと遡ってゆきました。8時、伊我多氣神社に参拝。「出雲国風土記」仁多郡の条に「伊我多気の社」とあります。祭神は素戔嗚尊(スサノヲノミコト) の御子・五十猛命(イソタケルノミコト)。「日本書紀」に記される一書によれば、高天の原で大暴れして追放された素戔嗚尊は子の五十猛神を連れて新羅国の曾尸茂梨(そしも...
出雲巡礼/神原~峯寺~木次~天が淵2
- 2019/11/15
- 09:16

(承前) 11月7日、天が淵へと向かうべく、峯寺弥山(みねじみせん)から斐伊川へと下ってゆきました。正午、斐伊川より峯寺弥山を遥拝。木次の八本杉は、八俣の大蛇(ヤマタノヲロチ)がよみがえることのないよう、須佐之男命(スサノヲノミコト)が八つの頭を埋めてその上に杉を植えた処とのこと。寛永10年(1633)の大洪水で流失し、その後もたびたび補植してきたそうです。掌を合わせて線路を東に渡ると、斐伊神社。「出雲国風土記」大...
出雲巡礼/神原~峯寺~木次~天が淵1
- 2019/11/14
- 14:56

11月7日、四ヶ月ぶりに出雲へ。旧暦十月は神無月(かんなづき)、日本全国の神々が出雲に集まる月で、出雲では「神在月(かみありつき)」です。朝8時前に加茂中駅で下車し、赤川を渡りました。川沿いに下流へ歩を進め、宇能遅神社に参拝。「出雲国風土記」大原郡の条に「宇乃遅の社」とあります。祭神は大己貴命(大国主神)・須美禰神・須佐能袁命(スサノヲノミコト)。さらに川沿いに足を進めると、現われた銅鏡のレリーフ。中国・魏...
大垣・熊野神社~垂井・喪山等放浪
- 2019/07/08
- 23:02

岐阜県大垣市東部・小野(この)の八王子神社が、奈良時代に出雲国楯縫郡万田の峴神社(みねじんじゃ)から勧請されたと伝わることは、二ヶ月前(2019年5月)の記事「出雲巡礼/許豆~鰐淵寺~弥山~大社」で紹介しました。(大垣市小野・八王子神社、2019.3.21)(出雲市万田・峴神社、2019.5.13)大垣市西部にも出雲から勧請された古社があり、参拝がてら、大垣から垂井まで放浪してきました。 7月7日朝7時前、北大垣駅で下車。駅前の護...
出雲巡礼/那賣佐神社~須佐神社
- 2019/07/03
- 16:53

6月29日朝、出雲神西駅で下車。今日も雨は降ってません。九景川を遡って二十分ほど歩を進めると、那賣佐神社(なめさじんじゃ)に着きました。石段を登って上へ。「出雲国風土記」神門郡(かむどぐん)の条に「滑狭の郷。郡家の南西八里。須佐能袁命(スサノヲノミコト)の御子和加須世理比賣命(ワカスセリヒメノミコト)坐(いま)しき。尓の時、天の下所造らしし大神命、娶(あ)ひて通ひ坐しし時に、彼の社の前に磐石(いは)有り、其の上...
出雲巡礼/須我山~神名樋野~松江2
- 2019/07/02
- 22:29

(承前) 神名樋野の麓を北へ回り、西口登山道へ。急峻な坂を登って13時半に山頂に出ると、須我山(八雲山)に劣らぬ見事な展望が待ち受けていました!東側は中海と揖屋の黄泉平坂(よもつひらさか)の彼方に、伯耆の大山(だいせん)。伊邪那岐命は黄泉平坂で伊邪那美命と訣別した後、西側へ出て筑紫(九州)へと向かったのでした。また、須佐之男命の娘・須勢理毘賣(スセリビメ)と共に須佐之男命の生大刀・生弓矢・天の詔琴を奪って黄泉平...