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記事一覧

吉備武彦命の越遠征の足跡 3 越飛濃

(承前) 越後の刈羽で天照大御神を祀った後、吉備武彦命(きびのたけひこのみこと)の分遣隊は久比岐国に戻り、おそらく海沿いに越中へと軍を進めた。そして伊弥頭(いみず、射水)を経て砺波郡に入った。「古事記」によれば、砺波郡を本拠とする利波臣(となみのおみ)の祖は日子刺肩別命(ひこさしかたわけのみこと)。(日子刺肩別命を祀る南砺市岩木の荊波神社(うばらじんじゃ)、2023/5/23参拝時)日子刺肩別命は吉備武彦命の大叔父であ...

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出雲巡礼/神原~峯寺~木次~天が淵2

(承前) 11月7日、天が淵へと向かうべく、峯寺弥山(みねじみせん)から斐伊川へと下ってゆきました。正午、斐伊川より峯寺弥山を遥拝。木次の八本杉は、八俣の大蛇(ヤマタノヲロチ)がよみがえることのないよう、須佐之男命(スサノヲノミコト)が八つの頭を埋めてその上に杉を植えた処とのこと。寛永10年(1633)の大洪水で流失し、その後もたびたび補植してきたそうです。掌を合わせて線路を東に渡ると、斐伊神社。「出雲国風土記」大...

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大垣・熊野神社~垂井・喪山等放浪

 岐阜県大垣市東部・小野(この)の八王子神社が、奈良時代に出雲国楯縫郡万田の峴神社(みねじんじゃ)から勧請されたと伝わることは、二ヶ月前(2019年5月)の記事「出雲巡礼/許豆~鰐淵寺~弥山~大社」で紹介しました。(大垣市小野・八王子神社、2019.3.21)(出雲市万田・峴神社、2019.5.13)大垣市西部にも出雲から勧請された古社があり、参拝がてら、大垣から垂井まで放浪してきました。 7月7日朝7時前、北大垣駅で下車。駅前の護...

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三種の神器・下

(承前) この「三種の神器」について、南北朝時代の南朝の重臣・北畠親房が著した「神皇正統記」(延元4年(1339)成立)に次のようにあります(「第八十二代、第四十四世、後鳥羽院」)。「三種の神器の事は所々に申侍しかども、先内侍所は神鏡也。八咫の鏡と申。正體は皇太神宮にいはひ奉る。内侍所にましますは崇神天皇の御代に鋳かへられたりし御鏡なり。村上の御時、天徳年中に火事にあひ給。それまでは圓規かけましまさず。後朱雀...

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伊夫岐神社~伊吹山~上平寺登拝2

 (承前) 4月11日朝6時、伊夫岐神社から姉川沿いにさらに北上、東へと上る鉄塔沿いに入峯。鉄塔があれば、鉄塔巡視路もあるはず。道は不明瞭ですが獣道はあり、林中を鹿が白いお尻を見せつつ駈けてゆきます。急峻な斜面を登って振り返ると、樹間に琵琶湖。7時すぎに鉄塔から三合目の高原に出ると、北東に堂々たる伊吹山のお姿が見上げられました(冒頭写真)。山頂部は雪化粧。カモシカさんがお出迎え。なつかしい山道を上へと...

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伊夫岐神社~伊吹山~上平寺登拝1

  4月11日、久しぶりに伊吹山に登拝してきました。朝5時半前、米原市間田(はさまた)の岡神社に参拝。白雉元年(650)、出雲国の人たちが当地を開拓し、姉川から水を引いて用水路「出雲井」を三年かけて建設したとのこと。そして、 皇産霊大神(スメムスヒノオオカミ) を勧請して祀ったのが当社の始まりだそうです。「皇産霊大神」とは、「古事記」の冒頭、天地開闢の時に生成した天之御中主神(アメノミナカヌシノカミ)の次に現...

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豊郷~甲良~多賀~霊仙山~柏原巡礼3

(承前) 3月27日11時すぎ、多賀大社から北へ歩を進め、芹川沿いに北東へ。彦根で琵琶湖に注ぐ芹川の源流は、霊仙山。正午前、芹川岸に鎮座する調宮神社に参拝。由緒によれば、伊邪那岐命が多賀之宮にお鎮まりになる前、まず杉坂山に降臨し、当地で暫く休まれたとのこと。「古事記」によれば、日本の父・伊邪那岐命は近江・霊仙山麓の多賀にお隠れになり、日本の母・伊邪那美命は、出雲と伯耆の境の比婆山に葬られたのでした。芹川...

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豊郷~甲良~多賀~霊仙山~柏原巡礼2

(承前) 3月27日朝、東近江の豊郷から徒歩で安食~四十九院~甲良町尼子・在士と順拝し、勝楽寺に参拝したことは、前回記しました。10時に勝楽寺を出発。金山神社にお参りして国道に出、犬上川を渡って多賀町へ。青龍山の麓の胡宮神社に参詣。安土城と同じような巨大な石段を登ってゆき、拝殿へ。胡宮神社の祭神は伊邪那岐命(イザナギノミコト)と伊邪那美命(イザナミノミコト)、多賀大社と同じです。境内にかつては敏満寺がありま...

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豊郷~甲良~多賀~霊仙山~柏原巡礼1

 3月27日、東近江の豊郷(とよさと)から徒歩で甲良~多賀を経て霊仙山を縦走、柏原まで巡拝してきました。 朝6時半に豊郷駅で降車、東側に歩を進めて白山神社に参拝。来た道を戻り、左手に繖山(きぬがさやま)や箕作山(みつくりやま)・赤神山(太郎坊山)を望みつつ駅の西側へ。7時、天稚彦神社に着きました。天稚彦(天若日子、アメノワカヒコ)は、大国主神(大己貴命)が出雲を拠点に国作りを進めていた葦原の中つ国に、高天の原から...

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蒲生野~赤神山~押立神社放浪2

 1月15日11時すぎ、東近江・市辺の市辺押磐皇子(いちのべのおしはのみこ)陵墓から舟岡山麓の阿賀神社へと行道。北には岩戸山~小脇山~箕作山(みつくりやま)~赤神山(あかがみやま)と連なる山並。11時半に阿賀神社に参拝。赤神山の太郎坊阿賀神社と同じく、阿賀神、即ち天忍穂耳尊(アメノオシホミミノミコト)を祀る社です。天忍穂耳尊の正式な名は、「古事記」によれば正勝吾勝勝速日天忍穂耳尊(マサカツアカツカチハヤヒアメノオ...

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松尾如秋

Author:松尾如秋
自由と孤独を愛するアウトサイダーと、森羅万象を統べているものとの一対一の対話
白山と、白山に育まれているすべてのものへの讃歌
2006~奥美濃の藪山を登り始める
2009~白山三禅定道を毎年登拝
2016~19白山美濃馬場の古の山伏の行場「白山鳩居峯」のうち五宿を毎月巡拝、以後随時巡拝