土偶~フォッサマグナの女神
- 2023/08/24
- 22:15

あなたはいったい誰なのか? ヒスイの大珠(たいしゅ)が作られていた越後・糸魚川の縄文時代の 遺跡に埋められていたというあなたは?紀元前三十六~三十一世紀頃の 縄文時代中期前半にあなたは縄文人の手で作られ祀られた スリムな身体(からだ)に丸い乳房へその下にはウェアリング・パンツ 身体は見える笑った顔のようにもだけど頭は宇宙へと開き 口?あるが目なく側頭に耳飾りみたいなもの人間離れした不可思議な顔で 超時...
中春~ザラスシュトラの天啓の朝
- 2023/05/04
- 07:53

五月四日夜明け長良川に降り 昇る朝日を拝んだ東に鳥たちも飛びつ歌いつつ 闇に打ち勝つ光を讃う今から二千六百~三千年前の マジヨーイザルマヤ祭(中春、五月四日)の明け方のこと三十歳のあなたは祭に供えるハオマ(薬草)を濾しに 降りていったダーティヤー川(アフガニスタンのハリー川)に四筋になって流れる川は 渡ってゆくほどに深くなった(写真は出雲の斐伊川、2019/1/31)水を汲み岸に戻ったあなたは 光輝く男神を見た背...
ノウルーズ(春分)
- 2023/03/22
- 00:16

ノウルーズペルシア暦の元日に七つのس(スィーン)で始まるものを供えて讃えようすべての善の創造主アフラ・マズダーと預言者ザラスシュトラ・スピターマを貧者を導く牧者をスィーブ(سیب)はリンゴ美しさスィール(سیر)はニンニク健康ソマーク(سماق)はスマック朝日セルケ(سرکه)はビネガー円熟セッケ(سکه)はコイン富表わすサブゼ(سبزه)は麦の芽成長ソンボル(سنبل)はヒヤシンス春七つのس(スィーン)お供えし新たな春を迎えよう新たなる日...
ハマスパスマエーダヤ~春への闘い
- 2023/03/16
- 21:34

春分の前の五日間(三月十六日~二十日)は、ペルシア暦の一年の最後の五日、ゾロアスター教の六つの季節祭の六番目「ハマスパスマエーダヤ」。すべての善の創造主アフラ・マズダーは、被造物を天空・水・大地・植物・動物・人間の順に造ったという。ハマスパスマエーダヤは、人類の創造を祝う祭日だ。 ゾロアスター教の文献「ザードスプラムの選集」によれば、アフラ・マズダーは被造物をまず形なき霊的なもの(メーノーグ、幽世(...
六厩より西ノ平登拝~白山遥拝・下
- 2023/03/01
- 21:00

(承前)展望を楽しみながら 正午前に登頂した西ノ平西側斜面より遥拝す 白山権現麗しや手前の御母衣湖から日照岳を経て 別山(四海波嶽)へと続く尾根別山から右へ大屏風を経て 御前峰~剣ヶ峰~大汝峰へさらに右側には間名古の頭から 奥三方岳~三方崩山へと続く山並越前側では御前峰は伊弉諾尊(イザナギノミコト)・伊弉冊尊(イザナミノミコト) 別山は天忍穂耳尊(アメノオシホミミノミコト)で大汝峰は大己貴命(オホナムチノミ...
旅立ち 3
- 2023/02/08
- 10:52

Ⅰ私はツルハシで地面を掘っていた土の中に柱状節理のような何かが現われていた掘り進めてゆくうちにそれは石でできたあるいは陶土で作られた鳥の翼のようなものと判明したまだ片方の翼の下部しか見えていないが明らかにそれはゾロアスター教のシンボルフラワシを象ったものだったフラワシとは守護霊であり魂だ亡き人のフラワシはノウルーズ(春分)前に故郷に来るという私の魂はまだ埋もれている石化していて羽ばたけない心の大地に...
サデ祭~神の子なる火 2
- 2023/01/24
- 15:08

(承前) ペルシアの伝説のピーシュダーディー朝、カヤーニー朝から時代はずっと下って、ササン朝の後期。「シャー・ナーメ」によれば、突厥(とっくつ、テュルク)の侵攻からササン朝ペルシアを守ったバフラーム・チュービーンがササン朝に反旗を翻した際(590)、国王ホルムズド四世はバフラームの調略により王子ホスロー・パルヴィーズを疑い始め、暗殺する命令を下した。逸早く状況を察したホスローは都クテシフォン(イラク、バグダ...
サデ祭~神の子なる火 1
- 2023/01/24
- 11:01

一月二十四日は、ペルシア暦のワフマン月アーバーン日。ゾロアスター教の火祭り、サデ祭جشن سدهの日。サデ祭の日付には二つの伝承があり、イラン中部ヤズドのゾロアスター教徒の伝統ではノウルーズ(春分)の百日前(アードゥル月アルシュタート日、十二月十一日)、イラン南東部ケルマンのゾロアスター教徒の伝統ではアヤースリマ祭(十月十六日)の百日後(ワフマン月アーバーン日、一月二十四日)とされているらしい。 フィルドゥス...
マジヤーリヤとナボル~動物たちの為に
- 2022/12/27
- 09:40

十二月三十一日から一月四日は、ゾロアスター教の六つの季節祭の五つ目、マジヤーリヤ(中冬)。すべての善きものの創造主アフラ・マズダーが動物たちを創ったことを祝う祭日です。ペルシア暦の元日(ノウルーズ)はこの時期ではなく、春分です。アフラ・マズダーは初めに天空を、次に水を、次に大地を創り、さらに植物・動物・人間を創ったのでした。 九世紀にペルシアで書かれたゾロアスター教の文献「ザードスプラムの選集」によ...
月蝕
- 2022/11/09
- 23:37

山の庵のロフトに上がり 葉の落ちた樹々の枝越しに夕暮れの白山を拝んだ 霜月に入りもう八日(ようか)いまだに黒い姿の白山 火を点け唱えるマーフ・ニヤーイシュンゾロアスター教の月への賛歌 やがて日は沈み満月が昇っただが皓々と輝く月は 欠けはじめた左下から悪魔の軍勢が侵攻し 光を奪ってゆく徐々に白く輝く原初の牛は 悪魔によって屠(ほふ)られた生き血を吸う魔女が忍びこみ 光は取って代わられた闇に飢え衰えた老人...